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小説家デビューを果たした押切もえの転機

 最も幅広く活動をしてきたのが、押切だ。13年に小説家デビューを果たすと、16年の『永遠とは違う一日』(新潮社)は山本周五郎賞候補に。押切が言う。

「元々太宰治が好きで、エッセイを書いたりしていたのですが、新潮の編集の方と『いつか小説を』という話をしていました。ある時、その新潮の方と、TVの情報番組でご一緒していた阿川佐和子さんとお食事をする機会があって。ずっと尊敬していた阿川さんから『とにかくやってみたら?』と言われ、書き始めたんです。ただ……当然なんですが、大好きな作家の方々との差を感じ、『どうして書けると思っちゃったんだろう』とネガティブにもなりました」

 そこで、励ましの声をかけてくれたのが、

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「瀬戸内寂聴さんです。瀬戸内さんとお会いした時に『あなたにしか書けないものがあるから、それを書けばいいのよ』と言われて。その時、素晴らしい先生方と比較するのもおこがましいし、自分だけの経験や想いを掘り出してやってみようと思えました。本当に人に助けられてばかりの芸能生活です(笑)」(同前)

取材に応じた押切

 押切は、絵画の世界でも活躍。15年から3年連続で「二科展」に入選した。

「昔から絵は大好きでしたが、08年に描いた絵をオークションで売って、途上国に学校を建てるという企画がありました。絵で誰かの役に立てるのが凄く嬉しくて、以来、描き続けたという感じです」(同前)

 さらに、マンションのプロデュースも手掛けている。

「12年頃から始め、今年9棟目が完成しました。外観から内装の壁材、床材など何百もの項目を設計士さんと決めていく。周りの地域もリサーチしたり、最近は木のぬくもりのデザインを増やしたり。やりがいのある仕事です」(同前)

 16年に、プロ野球選手の涌井秀章と結婚。4歳の長男と1歳の長女がいる。

「毎日3~4食作って、気付けば自分が食べる暇もなく、1日中台所にいることもあります。上の子とは野球の練習をしたり、日々子育てに全力投球です。優ちゃんや友里ちゃんに出会えたことは、私にとって大きな宝。特に優とは今も育児や仕事の相談をしたり、以前と変わらずずっと笑い合ったりしています」(同前)

 次は3人で『MamaCan』?