真面目で強く、後輩の面倒見も良いボクサーという印象だった
鈴木容疑者は豊かな山林に囲まれた山形県西置賜郡で生まれ育った。野球部に所属し高校までを地元で過ごした後、「プロボクサーになるため」と20歳で上京した。対戦成績は18戦7勝(2KO)9敗2分と負け越しているが、「強いボクサーだった」と振り返るのは鈴木容疑者と対戦経験もある元ボクサーの男性だ。
「最初に会った時は、真面目で強く、後輩の面倒見も良いボクサーという印象でした。あまりベラベラと自分のことは語りませんでしたが、学生時代から喧嘩が強くてずっとボクシングに興味があったと言ってました。彼に最後に会ったのは1年前です。酒の量も増えてたし体重を気にする様子もなく、ボクシングへの熱が以前よりなくなっていた気がしました」
32歳という、ボクサーとしては深刻な年齢に突き当たり心境に変化があったのか。元ボクサーの男性が続ける。
「何度か焼肉に連れていってもらった時は、『これはお前らが食え』と後輩優先で食わせてくるし、全額奢ってくれましたね。会長がつけたというリングネームの通り、顔が良くて気前がいいんで女性ファンは多かったですよ。所属ジムにも彼をお目当てに体験に来る30~40代の女性もいたぐらいです。本人は“イケメン”というリングネームを恥ずかしく思っていて、少し嫌がっていましたけどね(笑)」
所属ジムのFacebookには、鈴木容疑者が子供たちにボクシングのステップを真剣に指導する動画が投稿されている。評判通り、ボクシングに対しては真摯で面倒見の良い一面は確かにあったようだ。
浮気が原因の喧嘩別れも頻繁にあった
「ただ、プライベートでは……」と口を濁すのは鈴木容疑者を知る後輩のボクサーである。
「あの顔ですから、とにかくモテましたよ。交際相手もコロコロ変わっていましたね。金遣いが荒くてよく夜の街に飲みに行っては、水商売系の年下の女性をひっかけていました。同時期に2人の女性と付き合っていたこともあって、『どっちが本命でどっちが浮気相手だっけ?』と、こちらが混乱することも多々ありました」