しかし日本国内で強奪した金品やだまし取った現金は、どうやって今村や渡邉の手元に送られていたのだろうか。
X氏によると、今村らが収容所から指示し、日本国内にいる複数の人物や業者を介在して今村や渡邉に送金されていたという。その金は収容所での生活やギャンブルのほか、「“女”にも使われていた」とX氏が明かす。
「フィリピン人彼女に豪邸や高級車、ロレックスを…」
「今村にはフィリピン人の彼女がいるんだよ。彼女には『自分は投資家だ』と話していたみたい。だけど、実際には特殊詐欺や強盗などの犯罪で得た金品の一部がこの彼女に流れていたんだよね」
X氏は今村の羽振りの良さについて次のように語った。
「今村はフィリピンの首都圏に日本円にして5000万円くらいの3階建ての戸建てを彼女のために建ててあげていた。もちろん、現地では豪邸。家だけじゃなくて高級車を3台、大型バイクも新車で購入していたからね。彼女の家族何人かにも日本円にして500万円ずつぐらい預かってもらっているはず。
あと、呆れる話なんだけど、盗品のロレックスを彼女にプレゼントしたと話していたこともあった。彼女の腕にその腕時計がきらりと光っていたのを見たよ」
渡邉も、「日本国内にいる家族にAmazonギフトカードなど、現金以外の形でプレゼントしていた」ようだ。
今村容疑者を“告訴した彼女”とキスも
堂々と犯罪を続けていた今村と渡邉だが、「絶対につかまらない」と自信満々だったという。というのも、X氏によると、フィリピンでは現地の知人に頼んで告訴してもらえば、裁判の手続き上、日本への強制送還を逃れられることが可能なのだという。
つまり、日本へ強制送還されるレベルの犯罪が露呈しても、告訴された別件での裁判が終わらない限り、フィリピンからは“出られない”というのだ。X氏が続ける。
「告訴したのは、フィリピン人の彼女。それなのに、彼女は収容所に面会に来てキスしてるんだぜ? 普通、彼氏を告訴した人がキスなんてしないでしょ」
前出の全国紙社会部記者はこう話す。
「現地の報道によると、今村と渡邉両容疑者は暴力防止法違反の罪により訴追されていました。日本への強制送還を逃れる目的で、意図的に虚偽の告訴を繰り返していたとみられます」
X氏は最後に、今村との会話で衝撃を受けたことがあるといい、こう続けた。