齋藤氏「くれてやるよ」
Aさん「落ち着いてください。何でそうやってやるんですか」
齋藤氏「どけよ! 本当によ」
金が再び投げつけられる。
齋藤氏「いらねぇ!」
Aさん「何でそんなことするんですか。落ち着いてください」
齋藤氏「二度と連絡してくんな。どけよ!」
Aさん「落ち着いてくださいってば」
齋藤氏「いらねえよ、こんな金」
Aさん「大事なお金……何でそんなことするんですか」
齋藤氏「これでよぉ、好き勝手遊べばいいじゃん!(中略)おめえらはよお! ここからのお金で生活費もよお 家賃も出してもらってよお」
怒鳴っている間、齋藤氏は何度も金を投げつけている。そしてこの後、Aさんは家から出られない程体調が悪くなり、9月6日に心療内科を受診。「適応障害」の診断を受けている。
診断書には、〈今回の不調の原因として職場での暴力、ハラスメントがあったと考えており、以下のように厚労省の定義を満たしていると判断しております〉〈職場代表の上司から(中略)感情的になり突然攻撃的な言動をされることが頻繁にあり、物を投げられたこともあった(中略)上記により本人が休職・退職に至った〉と記載されている。
旬報法律事務所の佐々木亮弁護士が指摘する。
「物を床にぶつけるといった行為は、物理的な暴力行為をするのと同じであり、かなり悪質なパワハラといえるでしょう」
斎藤氏は何と答えるか?
事実関係を訊ねるべく、齋藤氏を直撃した。
――スタッフへのパワハラをしていたと聞いた。
「私たちは犬猫の命を預かっているので、何かあった時はスタッフに注意します。言葉遣いがキツイと言われるのであれば、僕の落ち度かもしれない」
――スタッフにお金を投げつけたこともあったと。
「財布を床にバーンと投げたことはありますが、寄付金を投げつけたことはない。ただやっぱり人間は一人一人、違う部分があるのは、今となっては分かるんです。一人一人のキャパがある。僕も熱くなっちゃう人間なので、自分と比べてしまう。僕の力量と元スタッフたちの力量は違うので、反省、改善しなきゃいけない点はあると思います。火種がないのに、煙は立たないと思うんで、やっぱり(僕に)責任はあるんです」
パワハラがあったことは概ね認めたが、金は投げておらず、財布だけだと主張した齋藤氏。だが音声にはハッキリと金が散らばる音が残っており、齋藤氏もスタッフへの給与が投げつけたお金の中から出されていることについて自ら言及している。
実は齋藤氏の問題はそれだけではない――。
現在配信中の「週刊文春 電子版」では、齋藤氏が辞めるスタッフに対して「精神の病」などと暴言を綴ったLINE、猫の葬儀の場でのパワハラ音声、スタッフを雇用保険に加入させていないのに雇用保険料を給料から天引きしていた問題などを、詳しく報じている。
暴言音声「クソみてえな人間」、罵倒LINE「精神の病の方とお話するのは初めて」…有名動物保護団体代表の“パワハラ”をスタッフが告発
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