公人としての「ヘンな振る舞い」
そして先週、非公開の場で初めて与野党各会派の質問に答え、議長の立場で記者会見などで説明するのは「ふさわしくない」との考えも示した(日経新聞1月24日)。
まずこの問題を議長「公邸」に集めて語るのは、公人の振る舞いとしてヘンだ。「議長の立場で記者会見などで説明するのはふさわしくない」というより「記者会見で説明しないのは議長になる人物としてふさわしくない」という正反対の姿が見える。さらに驚いたのは次。
《教団と安倍氏の関係については「大昔から関係が深い。こちら(自分)は最近だ」と指摘した。》(時事通信1月24日)
ここからいくつも大事な点が見えてくる。安倍氏に責任をすべて押し付けているような態度は現・安倍派を率いていた人物としては酷すぎないかという点。一方で岸田首相は安倍氏と教団の関係について「お亡くなりになった今、確認するには限界がある」と答えてきたが「大昔から関係が深い」と安倍氏に近かった細田氏が証言したことで事件の要因を探るための調査はできそうなこと。
大事なことしか漏れてこない細田氏の言動
さらに、細田氏は教団の関連団体イベントで「きょうの盛会、会の内容を安倍首相に早速報告したい」と述べたことについて「リップサービスで言った」とも説明した。これが本当なら今後、政治家をイベントに招いても適当なことしか言っていないと心がけるべきである。祝電も似たようなものだろう。
細田氏のおかげでいろいろ見えてくる。細田氏は週刊誌報道からどんどん「化けている」。もはや俗物案件でも下世話案件でもない。細田氏の言動からは大事なことしか漏れてこないのである。週刊誌はやっぱり必要だ。読者としてこれからも楽しみにしています。