「いつもは夜7時頃まで家にいませんが、あの日は夕方4時頃に帰って来て、珍しく1階の電気が全部煌々と点いていて、『いつもと違うな』と思ったのを覚えています。今考えれば、何か自殺の準備を一人で進めていたんじゃないかという気がしますね」(前述の近隣女性)
一方、被害者である当の宮台さんは、倉光容疑者の自殺が報じられると、「動機がわからず、気持ちの踏ん切りはつきにくい。人が亡くなるのはどんな理由があっても悲しいことだ」とコメント。襲撃の背景は不明だが、知名度が高く発言で注目を集めることもあり、知らぬ間に倉光容疑者の身勝手な恨みをかった可能性も否定できない。
宮台さんのイベントに届いた何通もの“嫌がらせメッセージ”
事件の10日前、宮台さんが登壇したイベントの会場だった新宿のバー店主が話す。
「イベントを開催後、全く顔も知らない不審者から店の従業員にTwitterで、粘着質に絡むような嫌がらせのメッセージが何通も届いたんです。警察もこうした不審者が犯行に及んだ可能性があるとみたのか、今回の自殺が発覚する10日前に店の従業員に突然連絡がきて、イベント客のリストを回収されました。
宮台さんは若者と議論をするのが好きで、大学生が開くような小さなイベントでも気さくに来てくれますし、一般人との距離感が近い。オープンに人と関わる宮台さんだから標的になってしまったのかもしれません」
ひっそりと住宅街に暮らしていた物静かな40代の男の狂気は、なぜ突然宮台さんに向かうことになったのだろうか。本人の口から事件の真相が語られることは二度とない。
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