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「私も出版前に中央委員会に意見書を出すか悩んではいました」

「当然、そういった規定があるのは知っていますし、実際に規定を使って物事を解決したこともあります。しかし、『シン・日本共産党宣言』で主張した党首公選制は党内に上げても意味がないことはわかっていました。ある方が1年ほど前に、党首公選の実施を求めて意見書を上げたところ、“党内には政策的争点がないので選挙するのは無意味です”といった趣旨の回答があったそうです。その後、昨年の8月23日付で党建設委員会の論文が出て、“党首公選はしない”旨が明記されています。また、鈴木さんも同様に党首公選について触れた手紙を志位(和夫委員長)さんに送っているのですが、回答すらない。

松竹さんと自著『シン・日本共産党宣言』

 そんな状況で私が党首公選を党内で主張したところで、結果は火を見るよりも明らかではないでしょうか。だから、この問題を議論の場に引き出すには外部に公開するしか選択肢がありませんでした。

 ただ私も出版前に中央委員会に意見書を出すか悩んではいました。しかし、やはり相手にされるとは思えませんでしたし、逆に出版中止を求められるかもしれない。そうすると、それを破ってしまえば、党の指導に反したとして二重の意味で問題になってしまいます。そのため、このような形を取ったのです」

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“共産党愛”から出版や提言を行ってきた松竹さんだが、党の体質をこう嘆いた。