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「1961年の旧規約では、『党内の問題は、党内で解決し、党外に持ち出してはならない』とされ、党内問題を外に出すことは“禁止”事項でした。しかし、2000年に改訂された現行規約では、『党の内部問題は、党内で解決する』となり、旧規約に該当する部分は『党の決定に反する意見を、勝手に発表することはしない』という訓示規定として、禁止事項ではなくなったのです。

 また、現行規約では、旧規約の「下級は上級に従う」、「決定は無条件に実行する」などの規定も撤廃され、党内の上下関係はないとされました。

 ところが、指導部は、『民主集中制』という名の上意下達システムから抜け切れていないように見えます」

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2022年7月の参院選で、開票が進む中、テレビ番組の質問に答える共産党の志位和夫委員長(中央)。両脇には小池晃書記局長(左)、田村智子政策委員長が座る ©時事通信社

除名処分の撤回を求め、再審査を求める方針

 かねてから、「共産党が野党と共闘して自公政権の対立軸になるためには、『共産党は怖い』という国民の不安を和らげる必要があります。そのためには、より議論をオープンにしていかなければなりません」と語ってきた松竹さん。その思いは党幹部たちには届かず、その閉鎖性の影はより色濃くなったと言えるだろう。

「除名」は党規約で最も重い処分である。松竹さんは、処分の撤回を求め、党規約に基づき、再審査を求める方針だ。