滋賀県愛荘町のアパートで同居していた男性に暴行し、十分な食事を与えずに衰弱死させたとして、傷害致死罪などに問われている小林久美子被告(57)。小林被告の実子に対する虐待はすさまじいものだった。
「彼女は女王様のように振る舞っていた」
2012年頃に小林被告と出会い系サイトで知り合い、一時期同居していた男性Cは次のように証言している。
「彼女は『吉川あいり』と名乗っていました。知り合ったのは2012年2月か3月頃です。彼女のアパートはたまり場になっていて、まだ小学生だったX(のちに共犯として逮捕される小林被告の三男)もいました。長女と次男と次女は親戚の子どもだと紹介されました。
私も彼女の家で同棲することになったんですが、彼女は女王様のように振る舞っていました。Xは一切怒られない。でも、長女と次男と次女は常にビクビクしていて、よく怒られていました。特に次女は奴隷のように扱われていました。体はガリガリで、女の子なのに丸刈りでした。次女が炊事担当で、次女が作るご飯をみんなで食べていました」
Cが小林被告と別れることになったのは、本名を偽り、年齢を20歳もサバ読んでいたこと、親戚と説明していた3人が彼女の子どもであることに気付いたからだった。
「そのことを問い詰めましたが、シラを切り続けました。それからは態度が変わって、『私の父親はヤクザや』『同棲中の生活費を払え』『アンタの子どもを妊娠しているかもしれないから責任を取れ』などと脅され、警察にも相談しました。携帯番号を変えたり、引っ越ししたりして、何とか彼女から逃げ切りました」
同居人たちが散り散りになるきっかけになったのは、2012年9月から10月にかけて起こった男性Dに対する傷害事件だった。
当時、次男は家を飛び出したものの、行く場所がなく、再びアパートに戻ってきていた。そこでは小林被告の新たな交際相手、次男の友人、それに男性Dが同居していた。