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一躍全国区になった二つのものまね

 そんな笑瓶さんを一躍全国区にしたのは二つのものまねだった。ひとつは、日本テレビの『ズームイン!! 朝!』の名物コーナー「ワンポイント英会話」を担当していたスリランカ人タレント、アントン・ウィッキーさんのものまね。もうひとつは名作TVアニメ『魔法使いサリー』の、美少女魔法使いサリーの親友、よっちゃんこと花村よしこのものまね。

 どちらも主にフジテレビ系の大人気ものまねバラエティ番組『ものまね王座決定戦』で披露して大人気を博した。前者はあまりの似ていなさ過ぎに、後者は“それに比べて似てい過ぎ”なところが注目を集めたように思う。

 特に“よっちゃん”は、笑瓶さんのもともと面長の顔の輪郭とプロポーション、そして、アニメのサザエさんの声や『大改造!! 劇的ビフォーアフター』のナレーションで有名な加藤みどりさんに寄せた独特の声が、アニメのキャラクターに近かった。

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 そこで顔にメイクを施し、髪を三つ編みに。アニメ衣裳のコスプレをし、誇張して言う「よしこちゃん、よ〜〜!」のセリフが子どもたちに大いにウケた。一時期、子供たちはこぞってまねをしていたほどだ。

 この“よっちゃんのものまね”は完全に笑瓶さんの持ち芸のひとつとなり、『ものまね王座決定戦』を飛び出し、笑瓶さんが出演するさまざまな番組で披露してさらに話題を呼んだ。

『カムカム』などの俳優業、「コンタック」のCM…広がっていく活躍の場

 すっかり全国区になった笑瓶さんは、数多くのバラエティ番組に出演しつつ、もともと志していた俳優業も開始する。師匠の鶴瓶さんが『必殺』シリーズなどで個性派俳優として活躍したように、笑瓶さんも『鞍馬天狗』や『浅見光彦シリーズ27』などに出演。