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「エアコンが買えず、夏は扇風機だけ」「ランドセルが高すぎて…」中3で妊娠した母親(21)が語る、“ひとり親”育児のリアル

横井桃花さんインタビュー#1

note

――ひとり親だと、仕事を探す面でも難しいところがあるのでしょうか。

横井 今のところに決まるまで何度か面接を受けましたが、ひとり親だということで落とされることはありました。子どもに何かあった時は休まなければいけないので、「サービス業だからそんなんじゃ困ります」って言われちゃったりとか。1人で子育てや仕事を全部やるって決めたから、その状況で頑張らなければいけないんですけど、ひとり親だから雇えないというのはちょっと悲しいなと思いますね。

生後3週目の幸希くん

来年小学生になるので、正直かつかつです

――収入の面では以前も大変だとおっしゃっていましたが、現在も厳しい部分はありますか。

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横井 そうですね。来年小学生になるので、正直かつかつです。ランドセルは平気で6万~7万円しますし、入学式用のスーツ、ノートやペン、お道具箱など、いろいろと用意しなければいけないものがたくさんあるので。それに引っ越しも考えているので、そのお金もかかります。

 この前、息子と一緒に初めてランドセルのパンフレットを見たのですが、その値段に驚きました。6年間使うものだから安いものを買って壊れるよりはいいものを買いたいと思っていますけど、私にとってはすごく大きな金額なので、慎重に選びたいですね。

 一応、ひとり親だと学費に関しても行政からの支援があるみたいですが、基本的に立て替え制なんです。あとで戻ってはくるけど、最初に出さなければいけないじゃないですか。それが意外と大変ですね。大きい金額が出ていくと、その後の生活費はどうすればいいんだろうって。もちろん貯金するしかないのですが、やっていくのに必死で貯金できる金額は本当に少ないんです。

写真=杉山秀樹/文藝春秋

――今後の学費を考えると、支援があってもまだまだ足りないということでしょうか。

横井 そうですね。赤字になることは今のところないですが、本当にお金が足りない状況です。

 認可外のインターナショナルプリスクールに通っているので、普通の保育園よりはお金がかかります。それでも3万7000円までは補助されるので、実際に払う金額は数千円で済んでいます。私自身、勉強ができなくて本当に苦労したので、息子には勉強関係で苦労させたくないと思い、多少お金はかかりますが、英語を学べるプリスクールに通わせています。

 その他にも水道代は基本料金が免除されたり、年金も免除されるので助かっていますね。母親から仕送りなどもあるのでなんとかやれていますが、成長するにつれて出費が大きくなるので不安は尽きないです。