文春オンライン

地方国立大学には研究費がないのに糞ベンチャーには大金が集まる問題

まるで高齢者が動脈硬化を起こしているかのようだ

2018/02/08
note

 経済指標的にはとっくにバブル景気超えをしているという話は投資界隈ではよく知られていまして、それでも投資には無縁の国民には景気拡大の実感など持てないというのが実情ではないかと思います。

景気 バブル超えと言われても…|NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2017_0622.html

腸内環境が悪いと形にならない物件が出てくるのも当然です

 実際には、景気拡大を上回るスピードで働かない年金生活者や、嘱託再雇用で安値で働く高齢者がたくさんいるため社会保障費や賃金の下げ圧力をまともに喰らってお前らの給料が上がらないメカニズムが働いているわけなのですが、こりゃもう国の不作為というよりも合成の無謬で、国民が子供を儲けなければ社会が高齢化して資金を押し込んでも消化不良に陥る症状が起きてるんじゃないかと思うんですよね。

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 その液体状のぐじゅぐじゅしたところは、仮想通貨取引所のコインチェック社とかいう非常にアレな感じのベンチャー企業が代表格だと思うんですけど、腸内環境が悪いと形にならない物件が出てくるのも当然です。あるいは、大東建託とかレオパレスとかサブリース商法で誰も入らないアパートが林立して退職金千万単位でぶち込んだ投資家が死滅するとか、投資の仕組みを知らなければ投資家の持っているあぶく銭は養分になるしかないのです。みんな儲かると思って金をそういう投機にぶっ込んでしまえば、ルールのない無法地帯でウェイウェイした輩が広告宣伝費振り回してブイブイ言わせて派手にコケるのも当然ではないかと感じるわけであります。

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 巷に出回る資金の量ばかりはバブル超えしているわけですが、なにぶん国内市場は高齢化しておりますので、まともに成長している産業なんてそれほどないのが現実です。資金はいっぱいあるけど成長しないから大きな金額を労働者に払えないし、必然的に不動産や証券市場にカネは流れる。そりゃ、そこの側面だけ切り出せばバブルのようにも見えますわな。