3月10日から12日にかけて、宮城県セキスイハイムスーパーアリーナで行われた、アイスショー「羽生結弦 notte stellata(ノッテ・ステラータ)」。チケットは全日程早々に完売し、インターネットの有料配信、全国の映画館や海外でのライブビューイングも実施されたこの公演、座長の羽生には特別な思いがあった。
「自身も被災者である彼は被災地に常に心を寄せてきました。平昌五輪のエキシビションに出演したときも『震災から立ち直って、少しでも元気になるような演技を』と語っています。ただ現役時代は毎年3月末に世界選手権があり、この時期にイベント等を行うのは難しかった。『3月11日に毎年気持ちを込めながら人知れず滑っていました』と10日の公演後に語っていましたが、ようやく実現することができたわけです。『ノッテ・ステラータ』の意味は『星降る夜』。ショーの中でも『輝く星となれるよう、思いを込めて滑らせていただきます』と決意を語っていました」(スポーツ紙記者)
「少しだけ宮城県民として説明させてください」
11日の午後2時46分、地震が起きた時刻には開演を前にリンクに姿を見せて他の出演者たちとともに黙とう。公演中、氷に何度も手を触れた羽生は最後の挨拶でマイクを握った。