スケボー全面禁止でエリア争奪戦が始まる
1年ほど前まで東品川海上公園には、スケートボードエリアが設置されていたが、そういった迷惑行為をする人が増えたために閉鎖された。そしてこれを機に、スケートボードをするためのエリア争奪戦が始まったという。
「海上公園でのスケボーは全面的に禁止になりましたが、スケボー人口は全く減らなかった。そのなかでも若いヤツらはたむろしてスケボーをするので、集団で走れる“エリア”が必要なんです。彼らのチームは譲り合うことなく、相変わらず爆音で長時間居座っていましたね」
そのうえ、チーム内で一番年上だったとみられている逮捕された高校生らを筆頭に「この時間帯と、ここまでは俺らのね」と振る舞っていたという。知人男性が続ける。
「僕のような年上にはそんなことは言ってこなかったですけど、年下には強気でしたね。迷惑行為は、誰がいても御構い無しでしたよ。次第に周りから『お前らのせいで閉鎖されたんだろ』と反感を買う様になって、暴力沙汰までには発展しなかったものの、胸ぐらを掴みあうような揉め事が増えていった感じでした」
“ナワバリバトル"で負けた暴力事件で仕返しを依頼
東品川海上公園のスケートボード界隈には主に、「高校生までの若者層」と「10代後半~20代からなる年上層」に分かれていたという。そんななか、若者層がエリアを確保するために奮闘する様子が、イカがキャラクターの人気ゲーム「スプラトゥーン」の“ナワバリバトル”に似ていたことから、年上層は彼らのエリア争奪戦をそう呼んでいたようだ。
そして今回の事件のきっかけとなった暴力事件が起きる。逮捕された高校生らのチームの一員である中学3年生のAと被害者の男子生徒が“ナワバリバトル”から喧嘩になり、Aが負けてしまう。その後、Aの怪我を見て「いじめられたのか?」と心配した高校生らにAは仕返しを依頼した。