水道橋博士とテレビディレクターの岡宗秀吾さんが夜中に語り合ったら。奇しくも、2人揃って同時期に同じ出版社からしかも同額で新刊を出した縁で、こんなイベントが実現した。

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SEKAI NO OWARI と俺たちの共通点

『藝人春秋2 上 ハカセより愛をこめて』(水道橋博士 著)
『藝人春秋2 上 ハカセより愛をこめて』(水道橋博士 著)

博士 どうもこんばんは、よろしくお願いします。

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岡宗 よろしくお願いします。今回はですね、ハカセの『藝人春秋2』と僕の『煩悩ウォーク』が去年の11月30日という同じ日に、同じ出版社の文藝春秋から、同じ値段で出たということでトークイベントを開催することになったんですね。

博士 だから俺は、俺たちの本のことを「ふたご」って呼んでるんです。

岡宗 あ、SEKAI NO OWARIのSaoriさんが書かれた本(笑)。

博士 『ふたご』も文藝春秋から出てて、直木賞候補にもなってすごく売れてるんですけど、こっちの「ふたご」は売れてるかどうかよくわからない。

岡宗 頑張ってる最中です(笑)。でも、『藝人春秋2』と『煩悩ウォーク』はカバーの要素も同じですよね。似顔絵が描いてあって、タイトルがもじりという(笑)。

『煩悩ウォーク』(岡宗秀吾 著)
『煩悩ウォーク』(岡宗秀吾 著)

博士 だからこそ、見た目も「ふたご」なんですよ。『煩悩ウォーク』は「モンロー・ウォーク」(南佳孝の歌)のもじりですからね。

岡宗 ハカセの本のタイトルの元ネタは、「文藝春秋」ですよね。

博士 そう、俺のはわかりやすくない? 

岡宗 僕の、わかりづらいですか?

博士 ほら、会場にも「今、気がついた」って顔してる人がいる(笑)。でも、同じ発売日になったのは、完全に偶然です。俺はもっと早く出そうとしてたんですよ。11月30日発売に延びたのは、江口寿史さんのせいですから。

岡宗 カバーの絵の仕上がりが遅れたんですね(笑)。

博士 しかし、その分、遅れて出来上がったものは素晴らしいですよ。

岡宗 しかし、博士は毎週、締め切りがあって書いてらっしゃるんですよね。それこそ「週刊文春」に。

博士 そうです。今、シーズン2ですよね。『週刊藝人春秋Diary』、今週(2月8日号)は、サンミュージックの太川陽介の妻の路線バス不倫を書いていると見せながら、実はぶっちゃあさんが引き寄せた「たけし軍団結成秘話」を書いています。と言っても、世間的に、ぶっちゃあさんを知らない人は多いと思いますけど。

関東芸人のボス・ぶっちゃあさんとは?
 

水道橋博士さん ©文藝春秋

岡宗 数々の関東芸人さんのボスとして君臨しているすごい方ですよね。

博士 そうそう、もはや名伯楽です。『アメトーーク!』で「ブッチャーブラザーズの子供たち」っていう企画も放送されてますから。でも、そこにも、ぶっちゃあさん出てないんですよ。

岡宗 じゃあ、本当にいるのかどうかすら……。

博士 わからない(笑)。ツチノコ状態。都市伝説。

岡宗 ……ぐらいの存在ですよね。でも色んな芸人さんがおっしゃってますよ、「ぶっちゃあさんにお世話になりました」って。

博士 カズレーザーもそうだし。「ゲッツ!」のダンディ坂野だって、ぶっちゃあさんがサンミュージックから独立して、個人事務所をやっている時に入ってきた芸人ですから。

左:岡宗秀吾さん ©文藝春秋

岡宗 あっそうなんですか。

博士 昨日、bayfmでやってるぶっちゃあさんのラジオに呼んでもらって収録したんですけど、その番組、ぶっちゃあさんにとって初の冠番組なんですよ、還暦すぎてるのに(笑)。出てくるゲストは毎回、錚々たるメンバーです。伊集院光、ガダルカナル・タカ、ヒロミ、アンタッチャブル山崎、カズレーザー、爆笑問題の田中……。

岡宗 もう名だたる芸人さんが。

博士 ボクなんかローテーションの谷間ですよ(笑)。でも、ぶっちゃあさんはお笑い史の生き字引だから、最終的に俺がぶっちゃあさんの評伝を書こうと思っていますから。『百瀬博教評伝』、『ビートたけし正伝』を書くのが俺のライフワークだったところに、何故か、ぶっちゃあさんの評伝が入ってきた(笑)。