文春オンライン

大谷翔平、吉田正尚、村上宗隆のパワーでアメリカ野球を圧倒…なぜニッポン野球はお家芸“スモールベースボール”から“キャラ変”できたのか

第1回WBC優勝メンバー里崎智也が見た2023年大会

2023/03/25

里崎氏の答えは…

里崎 結果、三振だったので、正解だったということです。野球は結果論ですから(笑)。

エンゼルスのチームメイトでMVPに3回に輝いたトラウトから三振を奪う大谷翔平 ©時事通信社

――そして3月30日からはプロ野球が開幕します。今シーズンの見どころは?

里崎 ソフトバンクが、本気の補強をしましたよね。先発ではメジャーリーグから有原航平、阪神からガンケル、リリーフではロッテからオスナを取って、捕手には嶺井博希。そこにWBCで大活躍した近藤が加わるわけですよ。戦力大幅アップ。でも、ペナントレースはいろいろな要素が絡んできますから、本当に勝ち切れるのか、注目しています。

ADVERTISEMENT

――さっき、「ライト層」の話をされてましたけど、早くもオープン戦からライト層のお客さんが球場に足を運んでいます。侍ジャパンの選手たちが本格始動したら、たいへんな人気になりそうですが、帰国したばかりの選手たちは、コンディションが心配ですね。

里崎 僕がWBCで優勝した時は、帰国して中2日か、中3日で開幕してました。もう、むちゃくちゃ(笑)。今回は1週間ありますから、大丈夫でしょう。唯一心配なのは、試合にあまり出てなかった選手たちです。出場機会のあった選手たちは問題ないと思いますけど、チームでは先発なのに、第2先発やリリーフに回ってたピッチャーはローテーションを1回飛ばさなきゃいけないかもしれませんね。バッターだって、試合で球を見て、バットを振ってみないことには調子は上がりませんから。

コロナ禍がなければ佐々木朗希もヌートバーも選ばれていなかった

――今回は若い選手が代表として活躍したので、レギュラーシーズンもさることながら、次回の2026年大会にも楽しみがつながります。


里崎 もしも、もしもですよ。コロナ禍がなくて2021年にWBCが開催されていたとしたら、まったく別のチームで戦っていたことになるんです。今回の投手陣でいえば、佐々木朗希、大勢、伊藤大海、宇田川優希、高橋宏斗、宮城大弥、高橋奎二は選ばれてなかったわけです。高橋宏斗にいたってはまだ中京大中京の高校生でしたからね。

――野手もそうですよね。

里崎 ベイスターズの牧秀悟はいないし、村上だって三冠王じゃなかったですから。ヌートバーもまだマイナーの選手だったわけで、2年もあれば選手の顔ぶれがまったく変わる可能性があるということです。いま、高校生や大学生の選手たちが3年後には侍ジャパンに選ばれている可能性もあるということです。

――まずは、開幕を楽しみにしたいと思います。

里崎 お楽しみは、まだまだ続きますよ。
 

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

大谷翔平、吉田正尚、村上宗隆のパワーでアメリカ野球を圧倒…なぜニッポン野球はお家芸“スモールベースボール”から“キャラ変”できたのか

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー