北朝鮮のミサイルが落ちたら、まずは何をすべきか？ 素粒子物理学者の多田将氏が避難場所に最適な場所を紹介。新刊『核兵器入門』（星海社）より一部抜粋してお届けする。（全2回の2回目／前編を読む）
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理想の地下鉄駅はどこ？
とにかく地下が最善なのですが、特にいいのは「地下鉄」です。東京の場合は地下鉄の駅がたくさんあるので、北朝鮮が核ミサイルを撃ったことを知り、着弾までの数分間で地下鉄駅の入り口まで行けるのであれば、そこに逃げるのが一番いいでしょう。地下鉄は中でつながっているので、もし自分が入ってきた入り口が核攻撃で破壊されても、線路を通って他の出口から脱出できるというメリットもあります。
地下鉄駅の深さは、深いほど安全です。東京だと、都営大江戸線は深い場所にある駅が多いことで知られており、おすすめです。各地下鉄駅の深さがどのくらいかが書かれている地図帳もありますので、見ておくといいかもしれません。
こちらは、ウクライナのキエフ（キーウ）にあるアルセナーリナ駅で、地上から105.5メーターの地点にプラットホームがある、地下鉄駅の深さとしては世界一のものです。
著者がキエフに行った時に写真を撮ったのですが、地下から地上に出るまでに、2分半もかかるエスカレーターを2本乗り継ぎました。旧ソ連時代の地下鉄は、防空壕を兼ねてつくられたので、このように深い地下鉄駅が多いのです。
