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「期待しかしてないぞ」楽天優勝のカギを握る黒川史陽21歳、父親からの熱いメッセージ

文春野球コラム ペナントレース2023

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新たな世界に挑戦する父の存在

 彼の父、黒川洋行さんは昨年新しく奈良に誕生した社会人チーム、SUNホールディングスwestの硬式野球部監督に就任、今季からチームが始動する。

 洋行さんは、1993年、上宮高校キャプテンとして春のセンバツ優勝。その後は同志社大→ミキハウスと内野手として活躍し、セガサミーのコーチを長年務めたアマ球界の名選手だ。

 SUNホールディングスwestのメンバーには、元阪神タイガース・関本賢太郎氏の息子で履正社高の4番・キャッチャーだった関本勇輔や、洋行さんが野球塾で教えた選手なども在籍する。自分が育ててもらった社会人野球を盛り上げたい、そして少しでも恩返しがしたいという思いから監督就任を決意した。

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「簡単な事ではないですが、いずれは都市対抗野球に出場できるようなチームにします。応援よろしくお願いいたします!」

 3月19日に行われたチームのお披露目会で洋行さんは宣言した。

「張り切りすぎて、身体こわさんように、がんばってほしい」

 新たな世界に挑戦する父へ息子がエールを送れば、

「期待しかしてないぞ」

 開幕を迎える息子に父はそう伝えた。

 親子でありながら、どこか親友のような不思議な関係がいい。二人の勝負のシーズンが開幕する。黒川親子の挑戦から目が離せない。

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