Q 平昌五輪、なぜフィギュアの試合が午前中に?
平昌オリンピックでは、フィギュアスケートの試合をとても楽しみにしています。テレビで放送されると必ず見ていますが、今回は午前中の試合になると聞いて、珍しいなと思いました。大抵夜に試合を行っているイメージがあるのですが、なぜ午前中なのでしょうか?(40代・女性・会社員)
A 中継する放送局の都合です。アメリカで人気のフィギュアスケートは、アメリカのゴールデンアワーに合わせるため、韓国では午前中になるのです。
現在、平昌オリンピックを取材中です。競技会場は、スキーは山間部の平昌ですが、スケートは東海岸に近い江陵(カンヌン)。相互の距離は自動車で40分。行ったり来たりしています。
スケートの取材は午前中ですが、スキー競技の多くは夕方から夜に始まります。これは、中継する放送局の都合です。
世界各国のテレビ局は、中継するための放映権料をIOC(国際オリンピック委員会)に払います。一番多額の金を出しているのはアメリカのNBC。このためNBCの発言権が強く、アメリカで人気のフィギュアスケートは、アメリカのゴールデンアワーに合わせるため、韓国では午前中になるのです。
一方、スキー競技はヨーロッパで人気。そこでヨーロッパのゴールデンアワーに合わせて夜遅くに競技をするのです。平昌は猛烈な寒さ。その中で深夜にかけて競技するのですから、非人道的と言いたくなります。取材する側も吹きっさらしですから大変。
一方、スケートのショートトラックは欧米での人気がありませんが、韓国は強くて人気があるので、韓国のゴールデンアワーに競技が行われます。
きっと東京オリンピックの競技時間も、アメリカやヨーロッパの放映時間の都合で翻弄されますよ。
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