6歳以上でも転落するケースはある。
新潟県立大学 子ども学科 伊藤巨志 教授:
6~7歳のお子さんでも、8~9歳のお子さんでも、危険な環境があれば落ちてしまうことは考えられる。例えば、窓枠に座って転落するといった恐れも出てくる
年齢による特性はあるものの、そもそも事故を防ぐには、家庭内に危険箇所がないかどうかを点検することが欠かせない。
チェック1:窓の近くに物を置かない
名古屋市で起きた事故では、窓の近くに置いた棚が踏み台になった。
新潟県立大学 子ども学科 伊藤巨志 教授:
窓に転落防止のパイプがあったとしても注意が必要になる。窓の周辺は人が上がらない状況にすることが大事
チェック2:ベランダにある室外機
ベランダからの転落事故は、エアコンの室外機が踏み台になるおそれがある。
新潟県立大学 子ども学科 伊藤巨志 教授:
少し高いところに上がる、チャレンジ精神が子どもの中にはある。ベランダの室外機等に上がることも、子どもの遊び道具になり得る
伊藤教授は、日頃から「ベランダは遊ぶ場所ではない」と教えておくことのほか、危険性によってはベランダを閉鎖するなど、物理的に転落しない環境をつくることも必要だと話す。
高所で生活すると恐怖心が薄れる?
一方、マンションなどで生活する子どもには、ある傾向があるという。
新潟県立大学 子ども学科 伊藤巨志 教授:
マンションなどの高いところに住んでいるお子さんの恐怖心は、一軒家とか1階・2階で住んでいるお子さんと違って、怖さを感じないこともある
子どもが高所を危険だと感じていない可能性があることも認識しておく必要がありそうだ。
幼児期は顔面のケガ多 対策はハイハイ
一方、日常の注意点として伊藤教授が転落事故以外で挙げるのが「幼児期の顔面のケガ」。
顔面のケガを回避するには、「ハイハイ」が重要だという。
新潟県立大学 子ども学科 伊藤巨志 教授:
転んでも手が出ない幼児期は、ケガをする箇所の約6割が首から上。転倒して歯を折ったり、鼻を折ったりするケースが多々ある。近年、ハイハイが上手でないために、手で支える動作を経験しないまま成長するお子さんが増えている