Q アメリカのTPP復帰、今さらどうして?
トランプ大統領は先月スイスで開催されたダボス会議で演説を行い、TPPの復帰を検討する方針を表明しました。今さらどうして復帰を言い出したのでしょうか?(20代・男性・学生)
A トランプ大統領は大統領になって初めて、TPPについての説明を受け、軌道修正するようになったのです。
これは、アメリカ抜きの11か国でTPP(環太平洋経済連携協定)がまとまったことが大きいのです。アメリカ抜きの11か国を「TPPイレブン」と言います。
この結果、たとえばオーストラリア産の牛肉は、今後段階的に関税が引き下げられ、最終的には関税が9%にまで下がります。
その一方、アメリカの牛肉には、これまで通り38.5%の関税がかかります。これでは米畜産業界に大打撃だと関係団体がトランプ政権に働きかけていました。
そもそもトランプ大統領は、TPPがどういうものか理解しないまま反対を叫んでいました。オバマ政権が実施したことを全てひっくり返そうとしているからです。
大統領になって初めて、TPPについての説明を受け、軌道修正するようになったのです。
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