もちろん組織にいたら、思い通りにならない人事異動とか、仕事の配置転換とかいくらでもありますし、それはよく分かります。でも自分の本当にやりたいことができないなら…と思い決断しました。
最初ニュースを外されたときは、まぁ久々に、3日3晩泣くじゃないですけど、悔しくて悲しくてつらくて。でも今考えれば、こうして自分がフリーランスになれたきっかけになったので、良かったと思ってます。
「マーサさんらしさ」ってなに?
――紆余曲折を経て、2013年4月からフリーになりました。
高橋 「マーサさんらしくやってください」って言われたときに、「私らしさって何だろう?」と、すごく戸惑いましたね。局アナってどちらかというと制作サイドなので、一緒に番組を組み立てていく感じだったんですけれども。フリーになるとゲスト扱いされるというか。どう相手のニーズに応えるか。ここでどう振る舞えば正解なのか。ものすごくフルスイングしているんだけど、体感的には空振りしているような感じで。やっぱりフジテレビに守られていたんだなと改めて感謝しました。フリーになって3年目、4年目あたりから何となくこんな感じかなって温度感が分かってきたような感じでしょうか。
――2018年12月にはご結婚もされました。結婚生活はいかがですか?
高橋 思っていた結婚生活と違います(笑)。うちの両親はとても仲が良くて、「行ってきます」のチューも、「お帰りなさい」のハグも、私が大人になってからもずっとやっていたので、結婚生活ってそういう感じかと思っていたんですよ。ところがうちの夫は淡泊で、なかなかそういう感じにもならず…。なんとか自分の理想の結婚生活に持っていきたくて、一生懸命行ってきますのチューをしようとすると頭突きされるし、ハグ!ハグ!って言うと、ヘッドロックされるっていう。夫も照れもあると思うんですよ。私が何でも外で話してしまうことをわかっているので(笑)。
――それは、結婚されて4年経った今も変わらずトライされて…?
高橋 そこは鍛え抜かれたバラエティーの精神力ですね(笑)。夫からわりと結構強めのツッコミとか、強めのあたりをもらっても大丈夫で、心折れずにやっております。
――おふたりの子宝にも恵まれました。
高橋 5月で3歳になる長女と、0歳の息子がいますが、私は仕事をさせて頂いている方が子育ても頑張れますね。ただ、日中は子どもたちを保育園に預けていて、保育園で急に熱が出たとかで迎えに来てくださいとか、コロナが出たので明日から1週間閉鎖しますって言われてしまうと、子どもを見るのが全部夫に行ってしまう。夫には相当迷惑をかけているし、とても感謝しています。
夫に「私の仕事、どうしても休めなくて」というと、「僕の仕事だって休めないよ」って言われて、そりゃそうだよねって言いながら、色々やってもらってありがとうという気持ちばかりです。