新宿歌舞伎町にこの4月、新名所が出現した。地上48階地下5階の超高層ビルディング「東急歌舞伎町タワー」だ。
内部にはホテル、映画館、劇場、ライブホールなど、人を享楽へ誘うエンターテインメント施設がぎっしり詰まっている。ギラギラしたエネルギー渦巻く歓楽街・歌舞伎町のど真ん中に、突如としてピカピカでキラキラな、垂直方向に長い「エンタメ街」が出現した趣である。
このタワーにさらなる見どころと彩りを与えているのが、随所に散りばめられたアートの存在。施設全体を展示空間と捉えたアートプロジェクトが動いており、26組におよぶアーティストの作品が、ここかしこで観られる。さながらタワー内で常時展覧会が開かれている状態だ。
歌舞伎町の土地柄を反映したアート群
しつらえられた作品は、日本の現代アートが中心。同タワーは海外からの観光客を大いに呼び込まんと目論んでいるゆえ、日本のアートや文化を発信する場にもしてしまおうというねらいがあるようだ。
展示場所は飲食店内やホテル客室内も含み、いちどきにすべての作品を観て回ることは叶わないが、比較的目にしやすいものを挙げていけば、まずは2階エントランスにドンと置かれているChim↑Pom from Smappa!Groupの《ビルバーガー》。
コンクリートのかたまりや調度品、ゴミ屑と思しきものらが積み重なり、層となってオブジェを形成している。これはかつて存在した歌舞伎町ブックセンタービルの2~4階の床を、解体前に切り抜いてきて、各階の残留物を挟み込んだもの。