Q ジャニー喜多川氏の性加害問題…こんなときに出てくる「日本外国特派員協会」って何?
4月12日、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏(26、当時は岡本カウアン名義)が日本外国特派員協会で記者会見を行ったことがニュースになっていました。
こうしたニュースでしばしばでてくる、「日本外国特派員協会」とは、一体どういう組織なのでしょうか。(30代・女性・会社員)
A そもそものおこりは第二次大戦後…
日本に駐在している外国メディアの記者たちで結成された記者クラブのようなものです。
そもそもは第二次大戦後、日本に駐留することになった従軍記者たちによってつくられました。個別の記者が要人にインタビューするのは困難なこともありますが、外国人記者たちがみんなで要求すれば記者会見も開きやすくなります。
この組織が力を発揮したのは、1974年10月に田中角栄首相(当時)を招いて開かれた昼食会です。その直前、月刊「文藝春秋」に立花隆の書いた「田中角栄研究―その金脈と人脈」が掲載されていました。田中首相が、どのようにして多額の資金を手に入れてきたかを綿密な取材で暴いたものです。
ところが、当時の日本のマスコミは、いずれも現職の首相に忖度したのかどうか、全く扱いませんでした。
しかし、外国特派員たちに忖度は無縁。首相に次々に質問が飛び、首相はしどろもどろになってしまいました。
この出来事を、日本のメディアも報道したことで、「田中金脈問題」はクローズアップされ、結局、田中首相は退陣に追い込まれました。
忖度なき追及。これが外国特派員協会の持ち味です。今回もジャニー喜多川氏の性加害問題を「週刊文春」がいくら取り上げても、放送局は取り上げません。それなら外国特派員協会で記者会見すれば、ニュースになるのではないかと考えたのでしょう。
要は日本のメディアの及び腰が、ここでも暴露されてしまったのです。