「ペットボトル事件」と「7億円投資トラブル」……。コンビともに不祥事を起こし、表舞台から去っていたお笑い芸人のTKO木本武宏(51)と木下隆行(51)が今年2月に活動を再開した。

 今回、『週刊文春』のインタビューに約80分間応じ、いまの胸中を告白。二人が味わった芸能界の「天国と地獄」、トラブルを呼び込んだ「メンタル」の危機、救ってくれた「恩人」――。すっかり“平身低頭“に語った(全2回の1回目/#2へ続く)。

TKOの木本武宏(左)、木下隆行(右) ©松本輝一/文藝春秋

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「不祥事コンビ」になったんで、がむしゃらにやります

――復帰したばかり。今の環境は?

木本 はい。大変なんですけど、すべて「身から出た錆」だと思っています。

 活動再開して、二人そろった仕事は3年ぶりでした。フリーのお笑いコンビ・TKOとしてやっていきます。すべてが手作りです。スタッフも身内に入ってもらっている状態です。「お仕事ください!」っていう営業や打ち合わせも、自分たちでします。

木下 僕が先に「転落」して、相方も隣に落っこちてきました。

 そんな中で離れて行った人もいますが、こんな炎上してる人間の近くにおったら燃え移ってしまうんで、当たり前です。でも有難いことに新しい出会いもある。「不祥事コンビ」になったんで、がむしゃらにやります。

バレンタインに3000個のチョコをもらうほどモテた

――上り調子だったころのお話から聞かせてください。大阪の中学時代からの友人同士で結成して、20代の頃は関西でアイドル的人気があった。木下さんもかっこよくてオーラがあって。このたび刊行された小説『転落』(幻冬舎、浜口倫太郎著)にも出てきますが、バレンタインには大量のチョコレートが届いた?

『転落』(幻冬舎、浜口倫太郎著)

木下 いやそれがね~、モテたんですよ。

 当時、チョコレートをファンの子たちに募るイベントをやったら、ずらーーっと列を作ってくれて、3000個くらいもらったことがあるんです。

木本 すごいですよ。なんか他人事みたいに思えてしまう。あの頃は若くて、モテたいという気持ちが強かったですし。今思えば、夢やったんかなと思う。

木下 いや、ノンフィクションです。