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「特に15年夏に山口組が“六代目”と“神戸”に分裂して以降、余嶋の組は神戸で唯一の六代目側の直系組織として肩身の狭い思いをしてきたはず」(同前)

 実際、余嶋が神戸市内で暴力団組員であることを誇示することはなかった。

「人を笑わせるのが好きな陽気な奴」

 ある居酒屋店主が言う。

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「余嶋さんは1人で飲みに来ることが多かったけど、たまに大人数で来て騒いでいても、俺が『うるさいよ』と注意すると、すぐに『すまん。静かにするわ』と謝ってくれるような人」

750円のテールラーメン

 別の居酒屋の女将も言う。

「ある日私が『お店のコースターがグラスで濡れて困る』と言ったら、わざわざ珪藻土のコースターを5、6枚持ってきてくれたことがあった。優しいのよ」

 カラオケではB’zの『RUN』や大黒摩季の『ら・ら・ら』を好んで歌い、酒も滅法強かったという。

「焼酎を7、水を3で割って飲んでいたけど、荒れることなんて1度もなくて、人を笑わせるのが好きな陽気な奴やった」(飲み仲間)