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――それなのに、座長という大役が回ってきました。具体的にはなにをなさるんですか。

島田 それ言わんといてください~。作家の先生と何度も打ち合わせして、ここの展開をどうする、この設定はどうするって話し合ってます。ただ配役に関してだけは優柔不断で選べないので勘弁してもらってるんです。だって、どの座員も顔見知りですよ? 出番の多寡を私がどうこうするのだけはできません! 

Ⓒ文藝春秋/細田忠

やっぱり「なんばグランド花月」が好き

――35年の集大成になりそうですか。

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島田 振り返れば、よくやってこられたなって思います。外の人からみたら順風満帆の芸人人生を歩いてきたように見えるかもしれへんけど、これでも挫折は経験したことがあるんです。20代の初めの頃、勢いに乗って「東京進出」したこともありました。「笑っていいとも!」にも、明石家さんま兄さんと出てました。当時はまだ、吉本も東京で万全の態勢を敷いてたわけじゃなかったから、自分の出る曜日にはマネージャーさんもなしで一人で大阪―東京を日帰りしてました。行って、出番終えてすぐ帰る、みたいな。純粋に日帰り出張という感じでした。「いいとも」のコーナーで楽しくやらせてもらってたんですけど、どこかでこれは自分の居場所とちゃうんやないかって思いがずっとあったりして。

Ⓒ文藝春秋/細田忠

――テレビはちょっと違うなと?

島田 テレビはもちろん大好きですし、たくさんの人に笑ってもらえるならそれは嬉しい。でも、私は何より舞台が好きなんやなあってつくづく思いますね。新宿に「ルミネtheよしもと」っていう劇場があって、オープンから8年くらいそこに所属してミニ新喜劇をやってた時期もあるんです。そこでもほとほと身に沁みたんですけど、私、やっぱり「なんばグランド花月」が好きなんですよね。

キングオブコントには出てみたい

――ご自分の根っこが見えた?

島田 そうなんです。「舞台」と「なんばグランド花月」。35年やってきて、私はこの2つを外すことはないなって実感します。もしこれからどんなに売れたとしても、この2つから離れることはないと思います。絶対離さへんし、離さないでって感じ。

Ⓒ文藝春秋/細田忠

――他の可能性はありえませんか。

島田 よく、これからどうしたいですかって質問されるんですけど、他はありえへんと思います。ただ、自分の根っこを大事にした上でやってみたいことはありますよ。「キングオブコント」には出てみたいなあって思います。

――相方の目星はついてるんですか?

島田 それなんですよねえ。構成力ないし、自由に動き回りたいこんな珠代をぎゅっと捕まえてくれる人がいたらいいんですけど(笑)。

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