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開幕から1か月、首位を快走するベイスターズの戦いをどう見るか

 今シーズンは開幕から4連敗。でも、私は心配していませんでした。必ず勝ちだして首位争いをすると信じていました。まさか、こんなに早く、貯金を二けた作り(5月8日現在、貯金10の首位)、首位を快走するとは思っていませんでしたが。ここ数年の優勝チームの3、4月の成績を見ても、しっかり貯金を作っています。これも優勝への道をひとつクリアしたと考えます。

 2018年シーズン、ベイスターズは開幕から1勝5敗でスタートするも、その後8連勝で首位に立ちました。その年は、その後失速して4位に終わりました。でも、2018年シーズンと今シーズンは内容が全く違うと感じます。2018年4月の8連勝のときは、どこかフワフワしていて、地に足が付いていない感じがしました。今シーズンは、やるべき選手がしっかり活躍して、着実に勝っている印象があります。

 先発投手では、石田投手、東投手、WBCで少し遅れましたが、今永投手、さらに平良投手がいて、ガゼルマン投手も好調、そこにバウアー投手が加わりました。バウアー投手の動画の更新も楽しみです。まだ本調子ではない大貫投手、濱口投手もいます。リリーフ陣も、ヤスアキ投手、伊勢投手、三嶋投手、入江投手、ウェンデルケン投手、エスコバー投手、森原投手と安定しています。

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 野手では、関根大気選手のプレーが楽しみで仕方ありません。気象学的に言えば、大気の状態が非常に安定しています。三塁ランナーの関根選手が、サードゴロでファーストへ送球の間にホームに突っ込んで得点したり、ライトへの大ファールを打った直後にセーフティバントをしたり、サヨナラのチャンスには、きっちりとタイムリーヒットを打ったり。走攻守で魅了してくれています。

 守備の面でも、チーム全体に意識の高さが表れています。5月3日のカープ戦では、ライトにヒットを打たれ、二塁を回ったランナーに三塁コーチが腕を回しているにもかかわらず、三塁手の宮﨑選手が返球を捕球するフェイクをしたことで、ランナーは三塁にスライディングし、ホームに還れなかったというプレーがありました。他の日の試合でも、三嶋投手は、戸柱捕手がはじいて見失ったボールを猛然とダッシュして自ら取りに行きました。エスコバー投手は、内野ゴロでファーストへのベースカバーに入った際、すぐに振り向いてホームへ返球し、三塁ランナーを足止めしました。当たり前のプレーかもしれませんが、意識の高さが現れていて、これらのプレーも優勝への道と、感じずにはいられません。

 連覇中のスワローズに対しても、9対4でリードしていたにもかかわらず、8回、9回で逆転されたのはショックでしたが、その翌日には20安打で17点奪って快勝するあたり、1998年のやられたらやり返す野球を彷彿とさせます。

 今季のベイスターズは、優勝候補であることは間違いないと思います。なので、ベイスターズは台風の目ではありません。セ・リーグの主役です。気象学的に言えば、今季のベイスターズは、セ・リーグの“台風の目の壁雲”ですね・・・・(テンテンテンテン)なんだかしっくりきませんが。

 チーム、ファン一丸となって、すべては勝利のために、がががががむしゃら にA.R.Eを奪回しましょう。さあ、行こうか、横浜頂戦!! 

球団から名前入りユニフォームをもらって喜ぶ筆者 ©檜山靖洋

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