文春オンライン

連載THIS WEEK

「お嫁さんにしたい女優」が挑んだ激しいラブシーンと風俗嬢役…“三択の女王”竹下景子の選択

 6月29日から東京で上演される舞台「ジン・ゲーム」に竹下景子(69)が出演することが発表された。

「ピューリッツァー賞戯曲部門を受賞した会話劇の名作。老人ホームを舞台に繰り広げられる台詞の応酬が見ものです」(演劇記者)

 竹下は父の国税庁職員から弁護士への転身に伴い、東京と名古屋で育った。南山高時代に俳優・夏木陽介にスカウトされ、1972年、東京女子大への進学に合わせて上京。三船敏郎率いる三船プロに所属する。

ADVERTISEMENT

「日本舞踊や茶道も嗜むお嬢様の女子大生女優として注目され、73年にNHKドラマ『波の塔』で女優デビューすると次々と仕事が舞い込んだ」(芸能記者)

天皇陛下も学生時代、竹下のファンだったという ©文藝春秋

 ところが75年、黒木和雄監督の映画「祭りの準備」の演技で世間を驚かせる。

「銀行員の恋人役で、宿直室での激しいラブシーンでヌードを披露。相手役の江藤潤は『可憐で清廉潔白な景子ちゃんが、思いのほか巨乳だったので驚きました』と語っています」(同前)

 女優業の傍ら、76年にTBSの「クイズダービー」の回答者に抜擢。持ち前の才媛ぶりを発揮し、「三択の女王」と呼ばれた。

 77年には進行を務めたテレビ鼎談で元運輸大臣・荒船清十郎に「息子の嫁にしたい」と言われたことをきっかけに「お嫁さんにしたい女優No.1」と称され、人気が沸騰。だが竹下は、

「ドラマや映画で真面目な学生や良家のお嬢さんの役柄が続いていたことに『窮屈さもあった』と語っていました」(芸能関係者)