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 事件が起こったのは1999年、中学1年生の時だった。地方の公演先で泊まっていたホテルの部屋にジャニー氏が入ってきて、性被害に遭った。翌朝、1万円を渡されたという。

 その後、橋田氏は高校を卒業する頃にジャニーズ事務所を退所。現在もダンサーや俳優として芸能活動を続ける傍ら、自身が所属する事務所の社長も務めている。

ジャニーズ事務所の発表を受けて、インタビューに応じた橋田氏

 橋田氏はジュリー社長の“釈明”について、こう語る。

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「率直に言いますと、歯切れの悪い返事だったなと思います。ジュリーさんの一言一言は、いろんな人の人生を左右する、大きな言葉になる。慎重になるのはわかるのですが、この件がここまで大きくなったのにはちゃんと経緯があります。きっとジャニーズ事務所内部でもたくさん、この話がなされてきたと思うので、(ジュリー氏が性加害を)『知らなかった』ということはないと思います」

 また、〈ジャニーとメリーの二人体制=ジャニーズ事務所〉であり〈会社運営に関わるような重要な情報は、二人以外には知ることの出来ない状態が恒常化〉していたというジュリー社長の説明についてはこう言う。

「(ジャニーズ事務所の中で)どういう人が、どういう立場にいて、どういう窓口になってくれているのか、会社の全体的な組織図もJr.たちは知りませんでした。それぞれの大人が役割を果たすことは、とても重要なことだと思います。にもかかわらず、ジュリー社長がこの件について全く把握していなかったというのは、今思えば、結構深刻な問題だと思います」

 ジャニーズや日本の芸能界に「変わって欲しい」という思いを抱いている橋田氏。この先、ジュリー氏と事務所には「全てをさらけ出して終局に向かって欲しい」と望んでいる。

昨秋から激震が続くジャニーズ事務所 ©︎時事通信社

「今までの(ジャニーズ事務所)はすごく閉鎖的で、中で起きていることはなかなか外に伝わりづらい状況だった。これからは内部だけで収めないで、起きた問題はきちんと共有してほしい。それはジャニーズ事務所内だけでなく、芸能界全体に言えること。今、どんなことが問題視されていて、どういう子たちが、どんな風な声を上げているかを、きちんと共有して、世間にも伝わるような形を取れれば、芸能界全体がクリーンな状況になっていくと思います」(同前)

 橋田氏が小誌に現在の心境を語った独占インタビュー動画の全編は「週刊文春 電子版」で公開中だ。

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