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事務所解散も、21歳で9LDKの大豪邸を購入…天才演歌歌手“さくらまや”が語る、デビューから15年の現在地〈写真多数〉

さくらまやインタビュー#1

2023/05/27

genre : エンタメ, 芸能

note

物件購入のローン審査は?

さくら たしかに、すんなりとはいかなかったです。この職業って、ほんとに難しいんですよ。さまざまなところで審査してもらって大変でしたね。そういうなかで私の担当になってくれたローン会社の方が、間に立って一生懸命にやってくださって。その方のおかげで買えましたね。人に恵まれたからこそ、買えた感じですね。

ーーローンが通ってしまえば、あとはがんばるだけといいますか。

さくら よかったです。ホッとしています。私は家さえあれば生きていけるという考えの持ち主なので、あとはなんとかしてただただ頑張って生きていこうと思っています。

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 住居って、一番重要だなって。地に足を着けて生きていくのには、借りるなり、買うなり、どっちでもいいんですけれども自分のベースとなる家が必要なんだなって。

 さっきも話しましたけど、事務所に借りてもらえるのはありがたいことなんですけど、やっぱり漠然とした不安があるものなので。そうした不安を拭うためにも、自分の家を持ててよかったなって。

独立と家の購入が重なってバッタバタ

ーー事務所の解散ですが、なにかしら混乱みたいなものは生じなかったのですか。

さくら 事務所から解散を告げられたときって、ちょうど就職しようかなとも考えていたんです。これは事務所が解散するからというわけではなく、「歌手以外のこともやってみたいな」という思いがあって。

 でも、10歳の頃からいろんな方にお世話になりながら、“さくらまや”としてやってきたんですよね。解散を告げられた帰り道に、ひとりで1時間ほど考えたんです。事務所の方たちは私のことをちゃんと歌手として育ててくれて、出番前に楽屋でトランプをやってくれたりとか。

 そういう思い出もいっぱい蘇ってきたし、「やめるなんてもったいない」とおっしゃってくれる方たちもいて、「“さくらまや”をなくさないようにしたいな」「もうちょっとやってみようか」と思って。

 後日、改めて事務所を訪ねて「そういう気持ちがあるんですけど」と話をしたら、快諾してくれました。

ーー独立と家の購入が重なって、なかなかハードだったのでは。

さくら 事務所との契約を解除しつつ、そのまま“さくらまや”としてやっていく許可もいただいて。その交渉をしながら、弁護士さんとも話し合ったりもしました。そのタイミングで事務所が借りてくれていたマンションも出なきゃいけなくなったんですよ。

 なので、事務所を設立するのも家を買うのもバッタバタでやりましたね。運転免許がないうえにパスポートも切れていたので、身分証がなかったんです。いろんな手続きに身分証が必要になるんで、あわててパスポートを取りにいったりとか。

資本金11万円で新しい会社をスタート

ーー大変だったものの“新たなスタート”といった感じで意気揚々としていたところがあったのでしょうか。

さくら いやぁ、うまくやっていける自信はあまりなかったです。とりあえず、自分の会社だけは設立しておこうと、祖父や姉の家族などを役員にしたんですけど、「私達が役員の会社なんて恥ずかしいよ」って言われちゃって(笑)。資本金に関しても「やめるかもしれない会社に、そんなにお金出したくないな」って声もあがったので、11万円ではじめました。

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