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〈共済などの自己加入を強制され、実質賃金は給与額面より大きく目減りします。給料を搾取されている感覚に近いです。共済で利益を取らないと回らないとは感じますが、他の事業で運営を安定させなければ、職員の離職率も止まらず、折角積み上げた人件費や教育費を捨てる事になります。職員の事をトカゲの尻尾切りの様に扱わないで下さい〉

〈推進活動にLA(共済の営業職)皆さんが苦労され、12月末までに各自、多大な自己加入の実態も確認されております。なんとも残念でなりません。脅迫に近い状態で切羽詰まって追い込むなど、とんでもないことです。正気ですか?(中略)今感じていることは、ちばみどりにこれから先、将来が感じられないことと、LA、職員に対しての姿勢、扱いが大変酷いと感じています〉

農業の事業だけでは経営が苦しい(イメージ画像) ©fotoco

ノルマ達成できなければ「長時間叱責」

 回答に出てくる「自己加入」とは自爆営業のことを指す。近年、JAは農業を中心とした事業では利益を上げられず、「信用(銀行)事業」と「共済事業」で稼ぐ“金融屋”の側面の方が強いという。

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 職員は共済商品の販売ノルマを達成できそうにないと、上司から呼び出され、長時間にわたって叱責されるケースもあるという。自分や家族を巻き込んで必要以上の契約を結び、それでも足りなければ、知人や友人から契約を取り、彼らの代わりに掛け金を自費で払う。そんな自爆営業への職員たちの苦しみがアンケートには克明に記録されている。

文藝春秋 電子版」の記事で窪田氏は、ほかにも年間350万円以上も自己負担する職員の声などを取り上げながら、JAの内情を詳らかにしている。

情報提供は以下、窪田氏のメールアドレスまでご連絡ください。
​shinkubo1207@gmail.com