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マイケル 世界チャンピオンの方に、付きっきりで指導してもらいました。最初はよこしまな考えを起こして、合成とか、補助輪をつけて撮影したものをあとで消すぐらいできるはずと抵抗していたんですけど、監督から「リアル感を追求したいからマスターして」と言われて(笑)。

 本当にスパルタでした。でも、そこまで追求したからこそ、あれだけのエネルギーが生まれたんじゃないかな。

共演者はサンコンさんに、デーブさん…濃厚すぎる現場

――映画化(1994年『U.F.O.仮面ヤキソバン 怒りのあげ玉ボンバー』)の話を聞いた時は、どう思いましたか?

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マイケル 宿敵であるケトラー役のデーブ・スペクターさんとは、人気ぶりを肌で感じながら「ヒーローものだし、映画もいっちゃおうよ! いけるよ!」なんて話で盛り上がっていたんです。

 まさか本当に決まるとは! 嬉しかったですねえ。そのほかの共演者にオスマン・サンコンさんもいましたね……なかなかのメンツの濃さで、楽しみしかありませんでした。

にせヤキソバンを演じたオスマン・サンコンさんと、ケトラーを演じたデーブ・スペクターさん ©文藝春秋

――撮影時、現場の雰囲気はどうでしたか?

マイケル デーブさんは結構ストレートな方で、スタッフに聞かれたら困るような話をする時は、こっそり英語でやり取りしていました(笑)。楽屋もカオスで、サンコンさんは、エロ話が大好きなんですよね。もう絶対外では言えないような(笑)。

 そうそう、デーブさんは休憩時間もケトラーの格好のままコンビニに行っちゃうんですよ。僕はそういうタイプではないので「すごいな~」と思って見ていました。

 ある時なんかは、デーブさんに「マイコーはヤキソバングッズを持ち歩いているの?」と訊かれたんです。「いや、持ち歩いてはいないけど」と答えたら、デーブさんが愛車のトランクから、ケトラーのトレードマークであるフォーク型の槍を出してきたんです。いつでもウケを取れるように準備しているとのことでした。

©松本輝一/文藝春秋

――すごいサービス精神!

マイケル それを知って、ああ、デーブさんは本当にケトラーを愛しているんだなと思いましたね。そこから僕のヤキソバンに対する意識も少し変わったかもしれません。

 それまでグッズは直接いただいたものを所有するだけだったんですが、実は調べてみると、ほかにも僕の知らないグッズがたくさんある。いつしかそれを集めるのがライフワークになって、今はメルカリでヤキソバングッズを探す日々です。