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音楽活動休止の真相とは?

 前出の内本氏が明かす。

「『手紙』のロングヒット以降、リリースに追われる生活に『疲れちゃった』と漏らしていた。スランプも重なり、『これまで独学でやってきたから、アメリカの大学でしっかり音楽教育を受けたい』と。作家の友人にミュージカルの共同制作の話を持ち掛けられたことも切っ掛けになったようです」

 同年秋、家族と渡米し、南カリフォルニア大学音楽学校に入学。2年間の学生生活の後、テネシー州ナッシュビルに拠点を移した。

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 ミュージカル制作の傍ら、日本での仕事も再開。歌手への楽曲提供もその一つだ。由紀さおりが語る。

「『デビュー50周年を総括する曲を』と依頼したところ、『あなたにとって』という曲を作って下さいました。今はこの曲が私のコンサートのエンディングの定番。歌詞カードを配って、会場の皆さんと一緒に歌って大団円を迎えるのですが、本当にあたたかい気持ちになるんです」

由紀さおりに曲を提供した

アンジェラが持ち続ける故郷の“徳島愛”

 彼女が持ち続けているのが故郷の“徳島愛”。阿波弁を操り、いまもしばしば徳島に帰っている。21年には、県立しらさぎ中学校の校歌を手掛けた。同校の仁宇拓夢教諭が言う。

「徳島の特色の『眉山』や『藍色』が歌詞に盛り込まれていたのも見事で、デモテープを聞いたときは職員一同感動でしたね。『いつか学校で一緒に歌いたい』とのメッセージも頂きました」