「企業として社会的責任を」「決して看過できない問題」
他方、個別の質問への回答は避けたものの、(1)~(3)の質問にまとめて厳しい見解を示した企業も少なくなかった。
例えば、ジャニーズWESTの重岡大毅を家庭用会員制生ビールサービス「キリンホームタップ」のCMに起用するキリンホールディングス。以下のように回答した。
「当社としては、引き続きジャニーズ事務所様の対応を注視してまいります。コンプライアンス上重要な問題であると判断した場合は、当社のコンプライアンスポリシーに則り、企業として社会的責任を果たしてまいります」
「ジュリー氏のお気に入り」(ジャニーズ関係者)と言われるなにわ男子。彼らを通信教育「進研ゼミ」のCMに起用するベネッセホールディングスは、以下のように回答した。
「当社として、いかなる性暴力や性的加害も断じて許されるものでは無く、決して看過できない問題であると厳粛に受け止めております。先般のジャニーズ事務所の正式公表を機に、被害を受けた可能性のある方々への今後の誠意ある対応を期待して、引き続き慎重に事態の進展を見守っております。その上で、所属タレントの皆様の活躍を、安心して応援できる状況が一日も早く整う事を願っております」
さらに、ジャニーズアイランド社長で元V6の井ノ原快彦ら20th Centuryのメンバーを男性用化粧品「ニベア」に起用する花王も、次のように回答している。
「弊社が起用しているタレントの所属事務所において、ご指摘の報道がなされていることは承知しております。性加害の問題は、花王人権方針と花王ウェイの基本的な考え方に反するものと考えています。ジャニーズ事務所が発表されたコンプライアンス改善が重要と考え、今後の対応を注視してまいります」