「トラブル多発」令和の立ちんぼの実態とは…
新宿区危機管理課によると、売春やホームレスをめぐる治安や景観の悪化に懸念を持つ地元住民らの要望を受け、2002年からは防犯上の理由で夜間は公園が施錠されているという。
「大久保公園に隣接するビルの敷地内に人が立っていることもあるので、まだ検討段階ではありますが、運営会社と協力して人が立ち入りづらくなるような対策や周辺のライトアップなどの対応を考えているところです」(新宿区危機管理課担当者)
しかしながら、立ちんぼが減ることはなく、買春目的とみられる男性が公園近くのビルのテナント関係者や大久保病院の看護師に誤って声をかける事案も発生。区には近隣住民からの取り締まりを求める声や、公園周辺の景観を懸念する苦情の電話が後を絶たないという。
大久保公園周辺で一体何が起きているのだろうか。令和の立ちんぼの実態を探るため、記者も公園近くの路上に立ってみることにしたわけだ。そこで遭遇したのが冒頭のシーンだ。
3月9日午後7時ごろ、JR新宿駅から徒歩10分程度で大久保公園に到着すると、一帯は明らかに異様な雰囲気を放っていた。
大久保公園と大久保病院の間の路地には、3メートルほど間隔を空けて若い女性が8人ほど立っていた。その多くが黒やピンクを基調とした“地雷系ファッション”に身を包んでおり、丈の短いスカートからはニーハイソックスをはいた太ももがのぞいている。
女性たちはスマートフォンを見ているためかうつむき加減で、マスクをしていることもあり顔ははっきりと分からない。しかし多くが20代前後に見えた。
公園を一周してみると、地べたに座り込んでいたり、ガードレールに腰かけていたり、男性と立ち話をしたりしている若い女性も見受けられる。
その横を、幅広い年齢層の男性が通りすぎていく。買春目的ではない男性もいるのかもしれないが、その多くが立っている女性に視線を送っている。なかには、公園を囲む路上を2、3周している中年の男性もおり、すれ違うたびに目が合った。