絶大な信頼を寄せていた指原莉乃
「ノース・リバー」は、AKB48グループの運営会社だった「株式会社AKS」(当時)のグループ会社でもあった。次第にSEIGO氏とAKB48グループの関係も深まっていく。当時のAKB48を知るレコード会社関係者は「当時はAKBにもまだ勢いがあった時期ですよね」とこぼす。
「乃木坂46のライブが好評だったことでSEIGOさんにも注目が集まり、すぐに『AKB48でも起用しよう』ということになったんです。特に秋元康総合プロデューサーや当時HKT48のメンバーだった指原莉乃さんと意気投合していた。乃木坂46だけではなく、HKT48をはじめ、AKB48グループの演出も担当するようになりました」(レコード会社関係者)
確かに2014年や2016年には、SEIGO氏が「AKB48のオールナイトニッポン」(ニッポン放送)に出演し、秋元氏や指原と共演している。指原は「やっぱりSEIGOしか勝たん」(2019年)、「私のざっくり構成をしっかり形にしてくれるのはやっぱりSEIGO氏」(2020年)とツイートするなど、絶大な信頼を寄せていた。各方面に影響力のある指原が称賛することで、現場スタッフからすれば一層丁重に扱うべき存在になっていったようだ。
スタッフが苦言を呈することも
しかし、以前からSEIGO氏の言動を疑問に思う関係者も少なくなかったという。
「SEIGOさんが乃木坂46のライブの演出家になったばかりの頃、メンバーに対して、関係者席に気配りを見せるよう指導していたようです。つまり『仕事をくれる人はそこにしかいないんだ』という意味でしょう。チケット代を払って会場に来てくれるファンを蔑ろにするような指示に、メンバーたちは戸惑っていました。支えてくれているのはファンの人なんだから、どの席にいる人にも全力で応えようと内々で話し合っていましたね。当時からSEIGOさんの厳しい言動は目立ち、スタッフが『さすがにその言い方はないんじゃないですか』と苦言を呈するようなこともありました」(前出・元乃木坂46関係者)
AKB48グループのライブでも、全てが順調なわけではなかった。