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29歳半のスタートを切る2着

 雅子さまは2022年12月のお誕生日に際してのご感想で、「今回、50代最後の誕生日を迎えるに当たり振り返ってみますと、私が、当時の皇太子殿下との結婚により皇室に入りましたのが平成5年6月9日、ちょうど29歳半の時でした。本日の誕生日で、その時からちょうど29年半になります。いつの間にか人生のちょうど半分ほどを皇室で過ごしてきたことに、感慨を覚えております」と述べられている。

 今回の展示であのドレスが選ばれたのは、雅子さまにとって、それまで過ごされた一般社会とは違う世界で生きていく29歳半のスタートを切る2着だったからだとも読み解けるように思う。ローブ・デコルテとイエロードレスの共通点を考えてみると、どちらもスカート部分がふくらみすぎず、全身のシルエットを見るとストレートなIラインの雰囲気を演出しているところではないだろうか。かわいらしさに重きを置くのではなく、凛とした雅子さまらしいキャリアウーマン風のテイストが生きているように思った。

愛子さまはミキモトのブローチを

 30年前、雅子さまがご成婚パレードでお召しになったティアラはミキモトが手がけた。5月28日、愛子さまが春季雅楽演奏会に出席された際の装いを見て、「愛子さまはミキモトのブローチをお召しになっているようですね」と皇室ファッションに詳しい人から連絡があった。長年愛用できそうな品の良さが光るブローチで、とてもセンスがいいチョイスだと思う。

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5月28日、春季雅楽演奏会の鑑賞に臨まれる天皇陛下と愛子さま ©時事通信社

 コロナ禍の影響を考慮されて愛子さまのティアラは国費による製作が見送られているが、今後は愛子さまがお召しになるジュエリーについても注目が集まることだろう。