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「二つの宗教団体を敵に回して」という報道も…「岸田政権の軍師」こと萩生田光一が直面する“厳しい状況”

2023/06/06
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 萩生田光一先生のことがどうしても気になります。最新号の週刊文春にはさりげなくこんな記事がありました。

『二つの宗教が敵に回り落選危機 “幻想の実力者”萩生田の命運』(6月8日号)

 えええ、自民党の政調会長で、安倍派の次期会長候補とすら言われる萩生田先生が落選危機!? 一体どうなっているのだ。

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 ではその前におさらいします。ここ半年ほどの新聞の政治面では萩生田先生の“伸長ぶり”を伝えるものが多かったのです。たとえば昨年末はこんな話題が。

萩生田光一氏 ©文藝春秋

『自民党・萩生田政調会長、防衛増税前に衆院解散必要』(日本経済新聞2022年12月25日)

 萩生田氏は増税を決めるなら国民の信を問うべきだとの考えをテレビ番組で語ったのだ。この発言は瞬く間に広まった。なんで総理気分なんだというツッコミも多くあった。翌日に松野博一官房長官は記者会見で「解散権は総理の専権事項であり、私の立場でコメントすることは差し控える」と述べた。解散権が「総理の専権事項」かは議論が必要だが松野官房長官のギョッとする感じが伝わってくる。

岸田首相が「軍師」として重宝?

 しかし年明けに萩生田氏を擁護するコラムがあった。政治ジャーナリスト・田崎史郎氏である(四国新聞1月8日)。岸田氏の伴走者は誰かというテーマで『軍師・萩生田 信頼厚く』

 岸田氏は2018年の時点で安倍氏に「萩生田さんを軍師として貸してくれませんか」と頼んでいた経緯があったという。つまり今の岸田氏にとって萩生田氏は安倍氏亡き後の保守派を抑えつつ、「軍師」としても重宝していると(軍師っていかにも永田町&オヤジジャーナル言葉だ)。

 そうなるとこんな記事が出てくる。