6月4日夕方、成田空港に200人の報道陣が集まった。無数のストロボの光の中心にいるのは元参議院議員のYouTuber「ガーシー」こと東谷義和容疑者(51)だ。ポケモンのキャラクターがプリントされている水色のTシャツ、白色の短パンとサンダルというラフな格好で、捜査員を横に携え、終始不敵な笑みを浮かべている。
この日、ドバイから帰国し、成田空港に降り立ったガーシー容疑者が、ついに警視庁に逮捕された。YouTubeに配信した動画で著名人ら3人に対して、常習的に脅迫したとして、今年3月、警視庁は暴力行為法違反(常習的脅迫)や名誉棄損容疑などで逮捕状を取得していた。
振り返れば、ガーシー容疑者は国会議員にも犯罪者にもなる前から、「文春オンライン」の記事にアパレル会社社長「X」として登場していた。
山田孝之、真剣佑らをコロナ禍の沖縄へ“アテンド”
2020年5月、俳優の山田孝之、新田真剣佑らとコロナ禍のなか沖縄旅行を敢行。その様子は、山田孝之と真剣佑「美女密着デート」「美ら海クルーズ」“来県自粛”の沖縄でバカンス満喫《現場写真》で詳細に報じた。
沖縄旅行にあたっては、ガーシー容疑者がクルーザーを手配し、山田らを先導して沖縄の飲食店や島内を案内していた。特にタレントのNikiはガーシー容疑者の傍にくっついて歩く姿が目立っており、彼らからの厚い信頼が見て取れた。
当時から有名人に女性を手配する“アテンダー”として夜の街で暗躍していたガーシー容疑者。実際、芸能事務所幹部にも親しくしている人物がいた。
芸能界の“裏”で存在感を増していたガーシー容疑者だが、その後、大きく風向きが変わることになる。きっかけになったのは、2021年12月に「文春オンライン」でも報じた「BTSに会わせる詐欺」だ。
「ガーシー容疑者は『BTSのメンバーに会わせる』と20代~30代の若い女性を中心に声をかけ、旅行代金を振り込ませた。ところがその旅行が実現することはなく、返金もされなかった。被害額は数千万円規模だといわれています。被害者の会も立ち上がり、大きな話題になりました。
その後、ガーシー容疑者は知人に金を借りて被害者に弁済したと明かしていますが、彼が詐欺行為を働いた事実は消えない。ガーシー容疑者が悪い意味で注目を集めた最初の事件です」(社会部記者)
BTS詐欺が露呈した後、タレントや実業家などと数々の金銭トラブルを起こし、警察から追われ、ドバイへと渡った。その経緯について事情を知る人物が明かす。