「佐藤氏は1982年に旧運輸省に入省し、洞社長と同じく航空局長などを歴任した人物。2017年の森友事件を巡っては、航空局が国有地を大幅に安い評価額で売却した問題が明るみに出ましたが、当時、航空局長として国会答弁に立っていたのが、佐藤氏です。ただ、野党から値引きの算定根拠を問われると、しどろもどろの答弁になり、安倍晋三首相の不興を買っていた。省内で出世する道は事実上、断たれ、2019年、航空局長を最後に退官。財団法人の理事長職などに天下っていました」(国交省関係者)
4月1日には、別のOBを非常勤顧問として迎え入れていた。
「旧運輸省に入省し、航空局安全部長などを務めた技官の高橋和弘氏です。安全部長はキャリア技官の出世コース。ところが、高橋氏はその安全部長だった2014年、スーパーで食料品1500円分を万引きしたとして窃盗容疑で書類送検されました。不起訴になったものの、そのまま退官。この3月までは、中堅航空会社『ソラシドエア』の顧問を務めていました」(同前)
さらに7月1日付で、やはり国交省航空局安全部の元首席整備審査官・A氏を、常勤の「シニアアドバイザー」として採用予定だという。
スカイマークの社長は何と答えるか?
洞氏に話を聞いた。
――「業績回復に乗じ、後輩の天下りを受け入れている」と言われている。
「航空業界は人材不足なんですが、そうしたところ、たまたまCAB(航空局)の後輩3人がこの時期に当たったということです」
――内部からOBの天下りだとして不満が出ている。
「そういうのが面白くない人もいるでしょうね。だって私も社長として、そういうことを説明していないからね。人手不足なのは(社員たちも)分かってるでしょうけど。結果で示していくしかないでしょうね。社長として不徳の致すところです。ちゃんと説明していないのは」