「任侠女子」という言葉を生み出し、主演の二人が女性誌「anan」に登場するなど、幅広い層から人気を獲得する異色のVシネ『日本統一』。腕っぷしの強い横浜の不良だった氷室蓮司(演:本宮泰風)と、田村悠人(演:山口祥行)がひょんなことから極道の世界に入り、“日本統一”を目指す。2013年に第1作が制作されて徐々に人気が拡大。現在は地上波ドラマシリーズとして「日本統一 関東編」(日本テレビ系)が絶賛放送中だ。
「週刊文春」4月27日号では、「日本統一」シリーズ新作を撮影中の本宮泰風さんと、山口祥行さんに密着。特別撮りおろし撮影と対談インタビューを掲載している。今回は、6月16日(15日深夜)放送の「日本統一 関東編」最終回の前に、対談インタビューの一部を特別に公開する。
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思い出のエピソードは?「俺たちよりファンの人が……」
――『日本統一』の本流となるVシネは現在56本、現在放送中の「関東編」を含むTVドラマシリーズが2本、劇場版、外伝と、シリーズ累計で80本以上リリースされています。中でも一番思い出に残っている作品はなんですか。
本宮泰風さん(以降、本宮) 過去は振り返りません(真顔)。
山口祥行さん(以降、山口) というか、本当に振り返る余裕がないんです(笑)。Vシネのシリーズは2ヶ月に1本のペースでリリースしているし、その合間に外伝や今回の地上波ドラマなんかもあるので。
本宮 エピソード同士の繋がりといった事実確認が必要な時以外、作品を振り返るようなことはないですね。
山口 それも俺たちよりファンの人が詳しかったりして、ネットで検索したりして(笑)。
本宮 思い出というと、あの撮影の時にみんなインフルエンザになったなとか、あいつが遅刻してきたとか、そういう記憶の仕方だよね。
山口 エピソードより現場のアクシデントしか記憶していない(笑)。
シリーズ存続の危機も「365日、シナリオハンティングですね」
――アクシデントと言えば、この10年の間に『日本統一』の制作会社が3回も変わり、シリーズ存続の危機の中で本宮さんは主演俳優だけでなくプロデューサー業も担うようになったそうですね。
本宮 主演俳優ではありますが、テレビ局にプレゼンしてます。今は「俳優3:プロデュース7」という感じですね。「関東編」では日テレさんとも何回も打ち合わせをしました。