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「不信感そのもの」「あんた考えが足らん」 維新町長らが町議を“つるし上げ音声”入手 ハラスメント被害を党に申告

「不信感そのもの」「あんた考えが足らん」 維新町長らが町議を“つるし上げ音声”入手 ハラスメント被害を党に申告

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 日本維新の会大阪府熊取町支部支部長の藤原敏司熊取町長(70)や支部役員から、威圧的な言動を受け、議会活動に支障を来しているなどとして、大阪維新の会の熊取町議が党本部に対し、ハラスメント被害を申告していることが、「週刊文春」の取材でわかった。また、藤原町長らが町議に対し、「不信感そのものですわ」「あんた考えが足らんわ」などと強く離党を迫る音声データも入手した。

ハラスメント根絶を掲げる吉村氏 ©時事通信社

 大阪維新の会は、「週刊文春」5月18日発売号や5月25日発売号などで報じた笹川理前府議団代表(除名処分)による女性議員へのセクハラ問題を受け、全所属議員を対象にしたハラスメント被害の調査を実施してきた。「週刊文春」6月15日発売号では、女性府議が党の調査に、吉村洋文知事らのSPを務めてきた日本維新の会交野市支部の高石康幹事長によるハラスメント被害を申告していた旨を報道。大阪維新の会幹事長の横山英幸大阪市長は6月16日の記者会見で、ハラスメント調査の結果、被害の申告が14件あったことを明らかにし、「大変重く受け止める」などと述べた。

約2時間に及ぶ圧迫会議で身体精神に影響

 横山氏の会見から3日後の6月19日付で、党本部に藤原氏からのハラスメント被害を申告したのは、熊取町支部副支部長の田中豊一熊取町議(69)。今年4月の統一地方選ではトップで2期目の当選を果たした人物だ。

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 一方、藤原氏は熊取町議を2期務めた後、2011年4月の大阪府議選で初当選。大阪維新の会の初期メンバーとして活動し、2016年に熊取町長に転じた。現在、2期目。党首長団の一員だ。

「週刊文春」は、田中氏が提出した〈熊取町支部長(及び藤原敏司町長)及び熊取町支部役員からのハラスメント報告〉と題した文書を入手。そこには、〈「大阪維新の会を離党せよ」「議会会派をやめよ。」「支部役員をやめよ。」と幹事会で支部長及び支部幹事から詰問され自らその要求に答えよと約2時間の圧迫会議があり、その結果、身体精神に影響を及ぼし、議会活動、政党活動、議会会派活動もに(ママ)支障をきたしている〉などと記されていた。