ーー「夜」と押すこともあるとのことですが、時間もわかっているのですか。
モネ母 どこまで分かっているかは定かじゃないんですけど……。「後で」「明日」はわかっているんじゃないかと思います。
たとえば、夜寝る前にモネが「ドッグラン」や「公園」を押すことがあるのですが、「もう夜だから明日ね」と私がボタンを押しながら説明すると、すんなり気持ちを切り替えてくれて、じゃあ遊ぼうと、「遊ぼう」のボタンを押してきます。
「後で」はよく使うんですよ。「遊ぼう」って言われて、「ママ」「今」「お仕事」「後で」って押したり。「後で」を押すと、ちょっと横になってたり、おとなしくいい子で待っていてくれますね。
ーーボタンを導入したことで、どういった変化がありましたか。
モネ母 じゃれて、「遊んで、遊んで」とズボンのすそを噛んで引っ張るようなことがなくなりましたね。代わりに「プンプン」を押します(笑)。
他のボタンを導入している方からは、「要求吠えが減った」「トイレに行きたいと自分から教えてくれるようになった」というような話をよく聞きます。
ーー飼い主さんが、ボタンを導入してよかったと改めて思うのはどんなときですか?
モネ母 やっぱり「痛い」を押してくれるときですね。たとえば、モネの調子が悪くて、いろいろ食事を替えて試してみていたときに、「痛い」と押してくれたので、すぐに病院に行ったことがあります。避妊手術の後、薬をあげ忘れてしまったときも「痛い」と押してくれました。
こちら側からは「痛い」は見えないので、自分から教えてくれるのは本当に助かります。
ボタンの動画をSNSにアップしたら届いた批判
ーーこれからボタンを導入してみたい人が、気をつけたほうがいいことはありますか。
モネ母 「ごはん」「おやつ」といった食べ物系のワードを一番最初に与えてしまって後悔した、という話はよく聞きます。ボタンをコミュニケーションの道具ではなく、押したらおやつが出てくるオモチャと勘違いさせてしまうので。
ただ、なかなかボタンを押してくれない子にはあえて「おやつ」のボタンを与えてみる、という方法もあるので、ワンちゃんの性格による、としか言えないんですけどね。
あとは、無理やり押させない。人間の我慢というか、待ってあげるというのも必要です。
ーーモネちゃんがボタンを使う様子をSNSに多数あげていらっしゃいますが、どんな反響がありましたか?
モネ母 あげはじめた当初、かなりいただいたのは「本当に理解しているわけじゃないだろう」という声。これに関しては、もう動画を見てください、としか言いようがないんですが。