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 あとは、「犬にこんなことさせるな」「そんなことしなくったってコミュニケーションは取れてるんだ」という批判も。たしかに、ワンちゃんはボディランゲージを使って多くのことを伝えてくれますけど、ボタンという表現手段がそこに加わるのは、メリットが大きいと思うんですけどね。

 応援してくださる方は、私とモネの関係をよく見てくださっていて、「飼い主さんが全然怒らないのを見て、うちでも犬への接し方が変わりました」とか、「犬がこんなにいろいろなことを考えていると知らなくて、今まで無視したりしていたことを反省しました」といった反響をいただくこともあります。

 個人的には、将来、音声ボタンがもっと広まれば、犬に対する人間の接し方が変わるんじゃないかと思うんですよね。

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ボタンが広まれば、変わるんじゃないかと思うこと

ーーというと?

モネ母 犬と暮らしたことがある方は、犬が人の言葉を理解していると感じることがあると思いますが、音声ボタンを導入すると、想像以上にずっと多くの言葉を理解できることや、人間と同じような感情を持っていることを実感します。

 このことがもっと多くの人に知られれば、犬に言うことを聞かせようと強く叱ったり、罰を与えて上下関係を強制するような昔ながらのトレーニング方法は、見直されるんじゃないかと思うんです。


ーー現時点で、音声ボタンについての日本語の書籍は『世界ではじめて人と話した犬 ステラ』(クリスティーナ・ハンガー著)のみで、音声ボタンを製造する各社が出しているガイドにも、日本語訳はありません。

モネ母 私も、音声ボタンをモネに教え始めた頃は、日本語で教えている方がほとんどいなかったので苦労しました。どんなボタンをどの順番でどの位置に設置するか、何時間も考えてみたり。

 自分がそうやって苦労したので、SNSを通じて希望者に向けて資料を配っているほか、音声ボタンを教えている方同士で相談しあえるコミュニティなども運営しています。

 日本語圏でも音声ボタンが普及するよう、いつか本なども書いてみたいですね。