家庭内の“虐待”は度を越していた。
「あんまり可哀相だからウチに入れてあげたこともありましたけど、ちょうどその時、長男は手をケガしていたんです。パンパンに腫れあがって手を開こうにもグーの形のままでした。大人から殴られて自分の歯が自分の歯茎に刺さってしまったり、鉄パイプで殴られて頭を切って縫ったこともありました。おまけにその抜糸を家の中で勝手にやっちゃって、傷口が膿むなんて悲惨なこともありました」(同前)
人を寄せ付けない目が忘れられない
「荒んで当然だと思いますよ。上の子の、人を寄せ付けない目つきが忘れられない」とこの女性は最後に言った。
長女の沙喜容疑者と同じ小学校に通っていた女性は、沙喜容疑者から「家庭内で暴力を受けている」と相談を受けたことがあるという。
「沙喜ちゃんが小学2年の時です。一緒に下校する友人がいなかったようなので、上級生だった私が連れて帰ることになりました。道すがら、ビクビクしながら『家で暴力を受けている』と打ち明けてくれました。腕をまくって傷を見せてもらいましたが、火傷や殴られた青あざがひどくて。家でたばこを皮膚に押し付けられる“根性焼き”をされたり、殴る蹴るの暴行、鉄パイプで殴られることがしょっちゅうあると悲しそうに話していました」
この女性が一家で見た忘れられない光景があるという。
ベランダにウサギ、植え込みに鳥の死骸が
「沙喜ちゃんの家では、そうした暴行の罪滅ぼしなのか、ペットをたくさん飼うことを許していました。世話はもちろん全て子供任せでしたけど、猫、ウサギ、鳥まで飼ってた。所詮小学生ですから、世話が行き届かなかったんでしょうね、穂坂さん一家が立ち退いた後、ベランダにウサギの死骸がそのまま放置されていたのが見つかったって聞きました。私の妹も、一家のペットの悲惨な最期を見てるんです。ベランダの真下にある植え込みに鳥の死体が打ち捨てられていて、その色鮮やかな鳥の千切れた羽が忘れられないと話していました」
穂坂家のきょうだいが過ごした過酷な少年時代が、今回の事件につながっているのかはわからない。
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