「“穂坂”はこの辺りでは“危険な家族”としてタブー視されていました。僕はあのきょうだいと世代が違いますが、それでも記憶に残ってます。特に男の子の暴力がすごくて、今回の報道で穂坂という名前を聞いた時は、『まさかあの一家か』とすぐに記憶がよみがえってきました」

ニュースを聞いて「穂坂…まさかあの一家か!?」

 6月22日、兵庫県神戸市で発覚した家庭内での監禁・暴行事件。実の母親を押し入れに閉じ込め、暴行を加えていたとして被害者と同居する穂坂沙喜容疑者とそのきょうだいの大地容疑者、朝美容疑者、朝華容疑者の4人が逮捕されている。

母親を監禁していた一家の自宅 Ⓒ文藝春秋

 同日、自宅から少し離れた草むらで沙喜容疑者の息子・修くんが遺体で見つかっている。遺体はスーツケースの中に隠されており、腐敗の始まった状態だった。修くんの遺体と4きょうだいが何らかの関係があるものとみて警察の捜査が進んでいる。

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 発覚から3日が経過し、事件の異様な詳細が明らかになりつつある。社会部記者が語る。

「修くんは自宅から900メートルほど離れた草むらにスーツケースの中に押し込まれた状態で発見されました。遺体は腐敗が進んでいましたが、背中に10カ所以上殴られた跡があり、死因は外傷性ショック死とみられています。警察は修くんが虐待を受けていた可能性があるとみて捜査しています」

遺体発見現場は釣り人たちの人気スポットだった Ⓒ文藝春秋

 修くんの遺体が入ったスーツケースが発見された草むらは、住宅街から少し離れた周囲には大きな池がある開けた場所だ。付近でよく釣りをするという男性は首をかしげる。