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 後がないTポイントが新たな提携先として選んだのが、Vポイントだった。2020年6月に誕生した三井住友グループのポイントプログラムで、メガバンク系による新たなポイント経済圏だが、CMなども行っているもののまだ十分な知名度はない。原資のないTポイントと知名度のないVポイント――。両社の弱みを補う提携が新「Vポイント」だったのである。

 では、仮にこのまま今以上に利用できる場所を拡大していくとして、この新「Vポイント」にはポイント業界の勢力図を変えられるポテンシャルはあるのだろうか。このキーになるものこそ、自分が使いやすいポイントは何かを見極める術として有効な視点である。

あなたの自動的に“たまる”ポイントは?

 これまでのポイント経済圏はdポイント(ドコモ)、Pontaポイント(au)、PayPayポイント(ソフトバンク)、楽天ポイント(楽天モバイル)とケータイキャリアを中心とした経済圏が多い。ケータイキャリアのポイントが強いのは、ポイントを“ためる”のではなく、毎月の支払いで自動的に“たまる”ことにある。

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 新「Vポイント」が新しいポイント経済圏として成功するためには、この自動的に“たまる”状態をケータイ電話以外で作り出せるかが重要だ。新「Vポイント」が新たな経済圏としてdポイント、Pontaポイント、PayPayポイント、楽天ポイントに対抗できるまで成長できれば、ANAのマイルやJRE POINT、WESTERポイント、WAON POINTなど、他業種のポイント経済圏の参考になるかもしれない。

 逆にいえば、日常生活で使うポイントの中で、自分が意識しなくても自動的に“たまる”ようなポイントを見極め、それと相性の良いクレジットカードをリストアップしていけば、自分に合ったカードを選ぶことができる。

 楽天市場をよく利用するし楽天ポイントは必ず使うため楽天カードを利用している、Amazonを利用するからAmazon Mastercardを使っているなど、特定の加盟店をよく利用する場合は、そのカードを利用するのでも全く問題はない。ためたポイントを失効させずに利用しているのであれば、そのカードを活用できている。

 ただし、クレジットカードの特典は変わることも多い。また、引っ越しや結婚・出産などで生活パターンが変わる場合もあるだろう。カードを作ったときに使えていた特典が使えなくなっていたり、使わなくなっていたりすることもあるため、クレジットカードは定期的に見直すのがおすすめだ。

 今回選んだ5枚のカードは特定の加盟店で優遇があるカードではなく、条件があったとしても、ある程度使える店舗が多いカードとなっている。ためたポイントの使い方にも言及しているため、もしポイントを上手に使えていない、もっとおトクなカードがないのかなど探している場合は参考にしてほしい。