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サウナで“がまん”は逆効果…医師が教える「日に日に体調がよくなっていく実感を得る方法」

source : 提携メディア

genre : ライフ, ヘルス

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朝は副交感神経から交感神経へと優位が切り替わることで活動しやすくなり、夕方は交感神経から副交感神経へと優位が切り替わることで、夜ぐっすり眠る準備をします。

自律神経の日内変動のリズムは、「サーカディアン・リズム」と呼ばれる太陽の周期に同調する生命活動のリズムと連動しています。サーカディアン・リズムは、人間だけでなく、地球上の生物に共通して働く、1日24時間の体内時計のようなものです。

つまり、人間の体には日の出とともに起きて昼間に活動し、日没して暗くなったら眠るというリズムが刻み込まれているわけです。

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朝と夕方の1日2回、自律神経の優位が切り替わるタイミングは、自律神経のバランスが崩れやすいだけでなく、血液の流れも滞りやすくなります。また、朝は筋肉が硬直しやすく、夕方は足のむくみが発生しやすくもなります。

この時間帯にサウナに入ると、自律神経に適度な刺激を与えることができ、滞りがちな血液の流れもよくすることができるため、最も理にかなったタイミングといえます。

また、夕方にサウナに入ることで、交感神経から副交感神経への切り替えがスムーズになり、眠りの質が向上する効果も期待できます。

小林 弘幸(こばやし・ひろゆき)
順天堂大学医学部教授
1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部卒業後、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属小児研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学医学部小児外科講師・助教授などを歴任。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートやアーティスト、文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導にも携わる。順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した“腸のスペシャリスト”としても有名。近著に『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム)、『名医が実践! 心と体の免疫力を高める最強習慣』『腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず 免疫力が10割』(ともにプレジデント社)『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』(日本文芸社)。新型コロナウイルス感染症への適切な対応をサポートするために、感染・重症化リスクを判定する検査をエムスリー社と開発。
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