西口の駅前には、当たり前のように立派な駅前広場がある。傍らには高さ132.6mの高層ビル・ビッグアイ。なんでも、福島県では一番高いビルなのだという。やはり郡山イズナンバーワン。
そして、ビッグアイの反対側にはヨドバシカメラがある。駅前を中心に出店するヨドバシさん、東京以外では、横浜・仙台・大阪・札幌といった大ターミナルの目の前にある。このヨドバシさんもまた、郡山イズナンバーワンの象徴なのかもしれない。
いきなりアーケード街が。これは…
さて、ここから駅の周りを歩こう。線路と並行に通っている道路を渡ると、いきなりアーケード街がある。「駅前アーケード商店街」などという看板がある。
それほど長い商店街ではなくて、駅前の一角を十字に通るアーケード。その中は賑わいたっぷりで……と思ったら、まったくそうではなかった。
アーケードの中にあるのはどちらかというと居酒屋の類い。だから、昼間にはほとんど人が歩いていない。それに、空き地になっているところもあるから、夜になってもあまり人が居ないんじゃないか、と思うようなアーケードであった。
そのアーケードを北側に向けて抜けていくと、これまた空き地だらけである。実際には駐車場になっていたりもするのだが、つまるところ空き地である。空き地の隣に小さな店があって、また空き地。奥にはマンションが建っているのが見えるから、再開発の途上エリアなのだろうか。
そして、そうした空き地の合間には「スーパー料亭 大江戸ギャルズ」などという絢爛な看板が掲げられている雑居ビル。駅前アーケードから続くこの一帯は、郡山駅前の歓楽街ゾーン……といえば聞こえはいい。実際は、寂れた古の歓楽街の残滓というのが正解だろう。
大江戸ギャルズの前の道を、さらに北に向かって歩く。古びた飲食店などが並んでいて、やはり昔ながらの町なのだろう。すぐに右か左かの選択を迫るY字路に出る。古い石の道標があり、右が奥州街道、左が会津街道とある。つまり、大江戸ギャルズの前の道は、江戸時代以来の奥州街道を継ぐ道筋、旧街道である。